コロナ下でライブハウスをオープンした29歳「お客ゼロでも面白ければ」
苦しい中で生き抜くための戦力
来客時の受付時の検温、入店時と各席の消毒液配置、CO2センサーを導入し、40分ごとの換気を適宜行うなど新型コロナの感染対策も徹底している。オープンして間もないうちに5月までのスケジュールはほとんど埋まっている状態だが、イベント業界が苦しい中で生き抜くための事業戦力とは何なのだろうか。
「出演者に出演する意味をしっかりと持っていただくことですね。たくさんの人に知ってもらうことや、本やCDをイベントでプロモーションをすること。ラテラルは基本的にその日の売上からのバック方式にしていて、観覧者数や集客が少なくてもギャラをお渡しする事ができるようにしています。
配信に特化しているので、全国どこからでも有料配信チケット代金を売り上げられます。また、配信のみのイベントなら私1人のワンオペで解決することができるので、イベントをしたい方は気軽に相談していただききたいです」
お客ゼロでも面白ければ良い
「ロフトの時は大きな会社ということもあり、売上を意識して集客力を持っている人でないと継続してイベントを行うのが難しかったんです。その点、独立した『ラテラル』では有名無名に関係なくどんな人でもイベントができるので、金の卵を発掘していくことができます。大げさに言うとお客様はゼロ人でも面白ければ良くて、そういった実験的な事が出来る場所です。
また、大阪では4月5日より『まん延防止等重点措置』になりましたが、イベントの時間を20時までの前倒しにしてチケットの予約をいただいているお客様の返金対応も始めました。ロフトで働いていた時、4回の時短営業を経験しているので、常に想定して動けるようにしていますね」
コロナ禍で苦しかった経験を活かし、新たな「ライブハウス」の形に挑戦する松本さん。大阪のエンターテイメントシーンをさらに盛り上げるきっかけになりそうだ。
<取材・文・撮影/カワノアユミ(@ayumikawano) 編集/R谷中(@ia_tqw)>