年収800万円夫婦が仕事を辞めて「車中泊で日本一周」YouTuberに挑戦するワケ
「夫には、公務員以外に合う仕事がある」
――それで公務員をやめる決断をしたと。
学:働き始めて2年が経ったころですね。「仕事をやめたい」とパートナーに伝えるのって、僕にとっては、ものすごいエネルギーが必要で。言いたくても言えない人ってたくさんいると思います。でも、まみは僕のことを心配してくれて、言いやすい雰囲気を作ってくれていました。辞めたいと言ったときもすぐに賛成してくれて、とても助けられましたね。
まみ:学の性格上、私になかなか相談しないんですよ。話してくるときにはもう学の中で考えて、考えて、結論が出ていることがほとんどです。それまでずっとツラそうにしているのも見ていたし、公務員以外にもっと合った仕事が絶対あると思いました。
――一般的に公務員は手堅い職業として見られています。学さんが公務員を辞めることに対する不安はなかったんですか?
まみ:それは全然なかったですね。公務員になる前から付き合っているので、学という人が好きなので、職業とかお金をいくら稼げるとかは関係ないんですよ。ただ、旦那が公務員を辞めたと友達に話すとすごい驚かれて、それで事の重大さに気づきました(笑)。
インスタで偶然見つけた「バンライフ」
――学さんが公務員を辞めて、すぐに今のようなバンライフYouTuberに移行したのでしょうか。
まみ:学から公務員を辞めたいという相談を受けたときは、私も自分のしていたインテリアショップの副店長からの転職をちょうど考えていました。学の話を聞いて、これからの人生をどうしようかとお風呂でひとり考えていたときに、インスタでバンライフというものを偶然発見して。そのときに一目惚れした車が今乗っているゴードンミラーです。「ゴードンミラーに乗って旅をしながら生活しよう!」とすぐに学に話しましたね。
学:僕も、まみも旅行が好きで、大学時代にはいろんなところに2人で行っていました。でも、社会人になってからは休みが合わなかったり、たまに行けても仕事のことが気になったりして、思う存分楽しめなかったんです。
――もともと学さんは「男は家族のために我慢してでも働くものだ」という、どちらかいうと古風な考えを持っていました。ここから考えが変わったのは、何か理由がありましたか。
学:まみの考えに影響を受けたということが大きいですね。まみは、仕事も生活も楽しいほうがいいという考えを持っていて、徐々に僕も変化していきました。
まみ:でも、閃いてすぐにバンライフを始めたというわけではないんですよ。始めるまでに1年間の準備期間を設けました。貯金を減らして旅をする生活は無理があるなと。バンライフを始めるまでに何かしらの方法で、旅をしながらでも収入がある状態にしておきたかったんです。