「結婚に興味ない」が突然の寿退社

「そういえば一緒にランチに行くのに、私はがっつり食べたい派なのに、きどったサラダランチや、サンドウィッチの店に連れていかれ、『これでお腹がいっぱい』って言うんです。いつも自分の好みを通す態度に不満でしたね」

　さらに驚きの出来事が発生します。かねてから「仕事をずっと続けたい」「結婚なんて興味がない」と言っていたAさんですが、就職して5年目に突然の寿退社。それまで付き合っていた彼氏と結婚したのです。もちろん、結婚自体はめでたいことですが……。

「急だったので驚きました。しかも、友だちが少ないみたいでスピーチも頼まれました。そのときは、プライベートで遊ぶほど仲が良かったわけではなかったんですけどね……。彼女は、退職して旦那さんの実家が経営している輸入会社に就職したみたいです。でも、実際には繁忙期しか働いていないようで、時間に余裕ができたのかよく連絡が来るようになりました」

　思わぬ形で、職場以外でも会うようになったという歩美さんとAさん。歩美さんが彼氏の悩みを相談すると、既婚者だからという上目線でアドバイスを始めたそうです。

上から目線のアドバイスにイライラ

「彼女は『男性が私を口説いてこないのは、私に隙がないから』と言ってきたんです。些細なことですが、彼女のこういう態度に、ずっと苦痛でした……。なんでそんなに自分に自信があるのか不思議でした」

　決定的な一打はないものの、積もり積もって歩美さんはAさんと距離を置くことにしたそうです。しかし、それでも自分の発言の酷さに気づかず、本人は「ご飯を食べに行こう」というメッセを送ってくるそうです。

「今はコロナで会わずに済むのでほっとしています」という歩美さん。付き合いが長いほど、少しくらいのわがままは許してもらえると思いがちですが、相手に不快なことを言ってしまわないように気をつけたいですね。

＜取材・文／阿佐ヶ谷蘭子　葉月しあ（@shia_lifestyle）＞