ロッチのコカドケンタロウが振り返る貧乏時代「ファミレスで作戦会議をした」
『愛がなんだ』のナカハラに大興奮
――共演者はバリバリの人気役者ばかりですし。
コカド:緊張しましたよ。特に僕は、今回の監督でもある今泉力哉監督の『愛がなんだ』が一番好きで、若葉(竜也)くんと会ったときは「ナカハラや!」と大興奮でした。でもみんな最初からすごくフランクに接してくれて、全然壁がなかったんです。なので自然に入ることができました。監督の空気感が大きいのかな。
――今泉監督の?
コカド:僕がイメージしてた映画監督って、「カットー!」とか、「もう1回!」とか、とにかくガンと声を張っている印象だったんですけど、今泉監督は1回も声張らなかったと思います。本当に優しい柔らかい物腰の方で、その雰囲気も大きかったし、キャストのみんなも本当に気さくで、撮影の合間もずっと普通にキャッキャやってました。放課後みたいでしたね。
クランクイン時で受けた衝撃
――クランクインは覚えてますか?
コカド:僕のクランクインは、橋の上でのシーンでした。みんなでお風呂屋さんに行くのに、桃李くんの演じる劔(樹人)が遅れてやってきて、合流してから向かうところ。そこのシーンって脚本にはセリフがなかったんです。
それが、撮影がスタートしたら、太賀くんがいきなりしゃべり出したんですよ!「あれ、セリフないのにな」と思っていたら、桃李くんも応えてしゃべり出して。「え、なになに、これ何が行われてるんやろ」と。
――どう対応したんですか?
コカド:そのとき、桃李くんがボソボソっと言ったことが聞き取れなくて。太賀くんに「え、なんて言ったん?」って聞いたんです。そしたら太賀くんが答えて。それがそのまま僕のセリフになっちゃったんです!