残業月150時間を続けたら、人格がブッ壊れた。20代で命を削った過酷職場
仲居から「自殺でもするかと心配に」
「働きづめでろくに休暇も取っていなかったので、一人っきりで湯治をしてみようと思ったんです。2泊3日とたいして長くはなかったのですが、ボーッとしながら温泉に入っていたらふだんの生活がどうでもよくなってきて。
当時は湯河原で泊まった旅館の仲居さんからも、よっぽど疲れていたのか『自殺でもするかと心配になりました』と言われるほどでしたが、元から体は丈夫だったし、“自分だけは大丈夫と思っていても、案外そうでもない”と反省するきっかけにもなりました」
その後に退職した冷泉さんは、フリーランスとして独立。現在は、当時の経験も活かしてWebサイトのマーケティングなどに関わっています。
過酷な体験を乗り越えて「何ごともほどほどが一番だと悟りました」と話していましたが、自分を見失うほどに追い込まれるようであれば、勇気を出して“逃げる”のもひとつの選択肢といえそうです。
<TEXT/カネコシュウヘイ イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>