カプコンで35万件の情報流出。初期設定のPCは本当に安全か
セキュリティソフトを入れればさらに安心
では、サードパーティのセキュリティソフトは不要になったのでしょうか? もちろん違います。サイバー犯罪者はマルウェア以外にも巧みな手口で攻撃してきます。その攻撃からユーザーを守るために、さまざまな機能を搭載するようになったのです。
例えば、「ノートン360スタンダード」という製品はマルウェアからPCやMacを守ってくれるだけでなく、パスワードを管理するツールや安全に通信できるVPN、ウェブカメラへの不正アクセスをブロックする機能などを備えています。「ウイルスバスター クラウド」なら、マルウェア対策はもちろん、決済保護ブラウザ機能を使うことでクレジットカードや口座の情報漏洩を防止できます。
また、「ウィルスバスター for Home Network」という製品は、家庭のネットワークそのものを保護し、セキュリティツールをインストールできないIoTデバイスも守ることができます。このような製品であれば、さらに安心できます。価格はサブスクリプション方式が一般的で、だいたい1年間で4000~6000円くらいです。無料のセキュリティツールもあるのですが、出所の怪しいソフトを入れるくらいであれば、OS標準のツールを利用するだけでも十分でしょう。
セキュリティツールを賢く使い、マルウェアの感染を防ぐことが、情報漏洩の防止にもつながります。今まで大丈夫だったから、と油断しているといつかどこかで被害に遭い、人生に影響をあたえるほどのダメージを受けてしまう可能性があります。デジタルリテラシーを身につけ、普段からセキュリティには気をつけるようにしましょう。
<TEXT/ITライター 柳谷智宣>