JTB、オリエンタルランドetc.コロナ不況の「旅行・レジャー業界」人気9社を分析
ダイナム、ABCクッキング社員の口コミ
【株式会社ダイナム】(現場、サービス、副店長、在籍15~20年、男性)
強み:福利厚生がよい。教育に力を入れており、研修制度も充実している。休みもしっかり取れて有給も、ここ最近では会社側から取りなさいと指示がでている。ダイナム独自PB機がある
弱み:パチンコに不景気は関係ない! という時代はもう終わっている。業界全体で年々衰退しており、遊技人口はピークの3分の1以下まで下がってきていて1000万人以下まで落ちているコロナの影響ももちろん出ている。回復はしたが、7割ほどまでしかお客様は戻っていない
事業展望:今後この業界は伸びていくのは厳しい。ダイナムは大手なので生き残っていくとは思うが年々採用も減ってきており、店舗数もここ数年まったく増えていない
【株式会社ABC Cooking Studio】(スタジオ事業、営業、在籍3年未満、女性)
強み:料理教室の大手だということ
弱み:共働きで料理の時短等が求められ、ネットでレシピが簡単に手に入る世の中の流れに沿っていない
事業展望:料理教室に通うことがステータスでも花嫁修行でもない昨今、経営層がどう考えて事業を展開していくのだろうと思う
【株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ】(ウエディングプランナー、在籍5~10年、男性)
強み:営業力でしょう。また、事業を大きく展開する力はあるかと思います
弱み:ウエディング業界は成長しないです。派生ビジネスにも限界があります。海外展開も魅力ある市場なのか疑問です
事業展望:新しい事業、マーケットを開拓する必要があります
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端的な言葉で、各社の特徴がうかがえるクチコミを集めることができました。業界柄、各社の主軸事業がはっきりしているというのも要因でしょう。
もちろん、クチコミは「イチ社員からみた意見」でもあるので、この項目のみで各企業の特徴・強みが過不足なくわかるわけではありません。クチコミ数が少ないなど、情報量が少ない傾向が見受けられる業界・企業の場合は、公式サイトの情報も併せて確認しましょう。次の項目ではこれらのデータをもとに、さらに整理・要約していきます。
「旅行・ホテル・旅館・レジャー業界」の特徴
これまでのクチコミを踏まえると、「旅行・ホテル・旅館・レジャー業界」の上位企業は大きく4タイプに分けられます。
・タイプ1:旅行会社(JTB、エイチ・アイ・エス、クラブツーリズム)
・タイプ2:パチンコ店運営企業(マルハン、ダイナム)
・タイプ3:施設を所有・運用する企業(リゾートトラスト、オリエンタルランド、テイクアンドギヴ・ニーズ)
・タイプ4:クッキングスタジオ(ABC Cooking Studio)
タイプ1の企業は新型コロナウイルス肺炎の流行状況や、GoToトラベル施策の実施状況の影響を大きく受けることが予想されます。
新型コロナウイルス肺炎流行以前は旅行会社も就活生からも人気が高かったのですが、現在は人気が低下しています。さらに非接触で予約まで完了できる、インターネットで完結するタイプの旅行会社の台頭も見過ごせない状況です。飛び込むには覚悟が必要でしょう。
タイプ2については、比較表でも示した通り、他のタイプの企業と比べて利益額も高めであり、働く人が待遇に納得しているのも頷けます。一方、「パチンコ店」は緊急事態宣言後も営業を続けていたことで批判の対象になっていたことからも、事業の社会的位置づけが良いわけではありません。その点について覚悟したうえで飛び込むのであれば、生活は一定程度担保されると考えられます。