「何時に寝るか決めて」いつでも言いなりな彼女のLINEが重い
そこまでは決められない
日常のちょっとしたことなら「決めて」と言われても対応できていた犬飼さんでしたが、Cさんは徐々に生活や健康に関わることなどまで犬飼さんに決定を託すようになってしまいました。
「さすがに具合が悪いときに『どうすればいいか決めて』とか、『何時に寝ればいい?』って、そういう自分でないとわからないこととか、体調面についても決めてほしいと言われて、それは僕の決めることではないと思いました。それに僕が『病院に行くな』と言ったら本当に行かないような子なので、そこまで責任を持てないというか」
Cさんの生活に関わるほぼ全てに対して決めてほしいと迫られ続けた犬飼さんは、ついに無理だと話します。しかし、Cさんは今までの彼氏にも決めてもらっていたと言って引き下がりません。
このやり取りをしばらく続け、犬飼さんは自分では手に負えないと感じ距離をおくことを提案したのです。
「絶対に嫌だ」依存しない方法
距離を置こうと話すと、Cさんは「絶対に嫌だ」と食い下がりました。そこで犬飼さんは、自分で決められることを増やす努力をしてくれるのなら距離は置かないと、Cさんに提案したのです。
「距離を置くことや別れることに相当抵抗があったようで、Cは僕の提案をわりとすんなり受け入れました。そこからはもしCに『決めて』と言われても、それは自分で決めることだよと教え、はじめのうちはいくつか選択肢を与えてそこから決めるよう促しました。徐々にそれに慣れてきたら、決めてということも少なくなってきたんです」
犬飼さんの地道な努力のおかげで、徐々に自分で決められる範囲が広がっていったCさん。今ではほとんど犬飼さんに聞くことなく、食事から着る服、寝る時間や体調に関して自分で決めてくれているそう。
「大切なことを決めるときに相談されるのは全然いいんですけどね。流石に全部は重すぎました。Cが言うには子供の頃から親に進路から何から全て決められてきたから、自分で決めることが不安だったそうで。彼女なりに苦労している部分はあったんだと思います。この件が解決して以降は、ケンカもなく順調に付き合っていますよ」
<TEXT/つる>