ラジコ急伸、チャーハン特番etc.「2020年のラジオ界」を振り返る
タイムフリーの登場が全てを変えた
コロナ禍でも楽しい話題を送り続けるラジオ。リスナーの増加でラジオに注目が集まると、その楽しさを伝えるメディアが増えた。この現象は雑誌などでラジオのことをもっと取り上げられたら……と思っていた私にとって悲願であった。radikoのタイムフリー機能が登場したのが2016年。
それまでは「いつかラジオの特集をしたいんです」と出版社に嘆願してもまるで相手にされなかった。「え? ラジオ聴いてるの?」と白い目で見られることもしばしば。そこにタイムフリー機能が登場して追い風が吹き始めた。「ラジオはどんな時間にどんな番組が放送されているのかイマイチ分からない、とっつきにくいメディア」だと言われる。
オンタイムでなければ聴けなかった番組が好きな時間に聴けるようになったほか、放送局や個人がradikoのリンクをSNSに貼って拡散できるようになったのは本当に大きい。
事件⑦ ラジオを取り上げる媒体が増加
僭越ながらこの1年間で私がインタビュー、執筆、監修などで関わらせていただいた媒体だけで『別冊TV Bros.全国ラジオ特集』『TV Bros.』 2021年1月号 全国ラジオ特集(ともに東京ニュース通信社)、『人気ラジオ番組完全ガイド』『人気ラジオ番組完全ガイド 2020-2021』(ともに普遊舎)、『日経トレンディ』11月号 ラジオ特集、『必聴ラジオ100』『必聴ラジオ2021』(ともに三才ブックス)がある。
また『anan』(マガジンハウス)では“声が渋い”男性パーソナリティー、声に“色香”を感じる女性パーソナリティーにまつわる記事を大きく掲載した。傾向としては、雑誌、webの編集者や新聞記者がテレワーク期間中にラジオの面白さに気付き「ラジオ特集をやりたいんです」「全国のラジオ番組を取り上げたいんです」と相談されるケースが増えている。誠に嬉しい限りだ。
目から飛び込んでくる情報に疲れたアナタ、耳を喜ばせたいアナタ、ラジオ(radiko)はいかがでしょう。
<TEXT/ラジオコラムニスト やきそばかおる>