リクルートの元トップ営業マンに聞く、コロナ禍でも「心が折れない営業術」
コロナ禍で増えた営業マンの苦悩とは?
ところで、コロナ禍で営業マンはどんな悩みを抱えるようになっているのだろうか? 伊庭氏に寄せられる営業マンからの相談にはどんなものが多いのか。
「お客様がリモートワークや時差出勤となり、不在がちとなっているため、効率的な営業ができなくなったというお話をよく聞きますね」
では、コロナを理由にお客に断られたら、どうすればいいのだろうか?
「この場合も、先にお伝えした3点に注意をして対処をします。スクリプトの精度を高めることと、丁寧な言い回しをすることと、ゆっくりと落ち着いて話すことです。ただ、オンラインで情報をご覧いただくことは受け入れてもらいやすくなることも多いものです。
単にアポイントを取るのではなく、『もしよろしければ、オンラインで情報のご提供だけでもさせていただければと存じております。決してご損のないお話になるかと自負を致しております。ほんの少し、お時間いかがでございますでしょうか?』と伝え、オンラインの画面共有で情報提供することも効果的です」
ガチャ切りなどの対応は心にグサッとくるものがある。さらに、コロナ禍で対面営業が制限される企業も多く、若手ビジネスマンにとっては何かと苦しい時期といえる。今回聞いた対処法や営業術をぜひヒントにしてみてはどうだろうか。
<取材・文/一ノ瀬聡子>
【伊庭正康】
株式会社らしさラボ代表取締役。営業強化、リーダー強化など年200回の研修・講演・コーチングに登壇。またオンラインで個人で学べるUdemyにも講座コンテンツを提供。『できるリーダーは、これしかやらない』(PHP研究所)など25冊以上を執筆。仕事の悩みに答えるYouTubeチャンネル「研修トレーナー伊庭正康のビシネスメソッド」もスタート