クリスマスの食卓に「コンビニチキン」。大手3社を達人が食べ比べた結果
ローソン:「Lチキ・レギュラー」衣にもうま味が
そしてローソン。「Lチキ・レギュラー」(180円)と「黄金チキン・骨つき」(240円)を食べてみました。Lチキもまた、最大幅10cm前後ほどもある大ぶりチキンです。衣が爽快なまでにサクサクしていて、クリスピーといったところでしょうか。衣には米粉を使用しているようです。
ややあっさりめの味付けで、和風の塩からあげに近い味わいになっています。口の中で肉と衣の一体感を楽しみ、いざ飲み込む寸前にうま味がのどの奥まで一気に広がる感覚。衣にもうま味がしみこんでいるようで、これまた嬉しいポイントです。
「黄金チキン」でちょっとぜいたくなクリスマスに
そして黄金チキンは骨付きです。このルックス、クリスマスっぽくてテンションがあがりますね。ふっくらグラマラスという印象のこのチキン、骨の部分まで加えると約12cmほどあります。驚いたのは衣が極限に近いまでに薄くしてあること。「素揚げ?」と思ってしまうほどに、衣をほとんど感じることがありません。
肉はフワリと柔らかい。15種のスパイスやハーブで味付けをしているそうで、ちょっとエスニック風な味わいもあります。骨の部分を持ってガブリガブリと食べ進めると、肉が骨からホロホロとはがれていくよう。鶏肉のうま味もしっかり感じられますね。
鶏に限らず肉は骨付きが美味しいもの。骨の中の髄液にはうま味の成分が含まれているので、その周囲の肉は美味しいんです。骨付き肉は食べにくい印象がありますが、けっこうぜいたくな肉なんです。いつもとはちょっと違う雰囲気でチキンを楽しみたいときに、この黄金チキンはありですね。
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セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンのチキンを食べ比べてみましたが、どれもこれも「ウマい!」のひと言。進化著しいコンビニグルメですが、この数年のクオリティーの向上ぶりには圧倒されます。コンビニのチキンがこんなに美味しくなっているとは!食べてみると肉の味付け、衣作り、どれをとっても徹底して研究されたものだということがよくわかります。
各コンビニともスタンダードなチキンに加え、新しい味付けのチキンを新発売または期間限定などで次々に店頭に並べています。飽きのこないコンビニチキン、クリスマスの食卓に加えてみる価値はありそうです。
<取材・文/からあげライター 松本壮平>