スタバ店員がカップにメッセージを書くのはなぜ?元店員が解説
世界中にファンを持つ、カフェチェーンの代表的存在「スターバックスコーヒー」。ドリンクだけでなく、タンブラーなどのグッズも人気です。
だけど、スタバに行くには注文が難しくて少しハードルが高い……。スタバは意識高い系の集まりなイメージで、行くのが怖い……。そんな人がいると聞きました。
スタバでは店員のことを「バリスタ」と呼びます。そこで、バリスタ歴は4年、マネージャー(シフトリーダー的ポジション)を務めていた元店員の筆者が、スタバへの“素朴な疑問”に答えていきます!
疑問1◇ 店員が雑談をしてくるのはなぜ?
職場や学校、家でもない「サードプレイス」を提供するというのがスタバのコンセプト。お客さんに居心地のいい場所を提供するべく、機械的な接客はしません。接客用語もないので、バリスタの言葉で接客をします。「こんにちは」などの挨拶はしますが「いらっしゃいませ」の使用は禁止されています。
例えばスタバのタンブラーやカードを持っている人には「いつ買ったんですか?」「私もこれ使ってます」という会話は定番。また「ご旅行ですか?」とか「もうすぐテストですか?」など、お客さんの様子を見て話しかけたりします。もちろん、混雑時や、イヤホンをつけているなど“話しかけないでオーラ”のあるお客さんには、必要以上の会話はしません。
筆者は「雑談」という認識はなく、接客の一部だと思っていました。たしかに雑談と言えば雑談ですね……。
疑問2◇ 店員は、なぜリア充&意識高そうなの?
エプロンのみ指定で、それ以外の衣服に指定はありません。白か黒のシャツかポロシャツ、ベージュか黒のスカート、ズボンというのが、スタバが提示するドレスコードです。一部、オリジナルデザインのポロシャツを作っている店舗もあります。
おしゃれをしてもいいという理由から、基本的に小ぶりなピアス、ネックレスのアクセサリー類はOK(一部、禁止店舗もあります)。一人ひとりが個性を出せるため、飲食業の中でもリア充感があるのかもしれません。
ところで、スタバはグリーンのエプロンがおなじみですが、ブラックエプロンと呼ばれる黒いエプロンをしているバリスタもいますよね。これは、コーヒーに関する超難関テストで合格した人だけが着けられる特別なエプロンで、左胸あたりに名前が刺繍されている、その人だけのものです。
テストの受験資格は全員にあって、合格するたびに、名前の上部分に★マークが刺繍されていくので、お店でブラックエプロンを見つけたら、ぜひチェックしてみてください。さらに「人事考課」と呼ばれる昇給システムも年に3回設けられています。みなさんが抱く“意識高い感”はこういったシステムによって、向上心を保ちながら働いているバリスタが多いからかもしれませんね。
また、店舗で特別なイベントを企画することもできます。著者のお店ではバリスタのみんなでコーヒーセミナーやピアノコンサートをおこなったりと、みんなで楽しみながら企画をするので、モチベーションが上がり、団結力も高まっていきました。これも“リア充感”に一役買っていそうです。