放っておくと後遺症が残ってしまうことも

　整形外科的に最も注意すべきは「スマホ肘＝テニス肘やゴルフ肘（上腕骨外側上顆炎・内側上顆炎）の症状だそうです。

「悪化すると手術に至ることもあるほか、肘からくる痺れを放置すると、指の筋肉が萎縮してしまうこともあるのです。またスマホ首も長年姿勢の悪い状態が続くことで、骨が徐々に変形していき、悪化してしまうことがあります。ストレッチなどで痛みが改善せず、日常でも痛みが伴うようであれば、受診を検討しましょう」

　対策として基本的にスマホの利用を控えることが大切ですが、特に気をつけるべきは寝そべったままでにスマホの利用で、「スマホ自体の重量が増していることもあり、指や肘に大きく負担がかかるので注意しましょう」と井上先生は注意喚起します。

それぞれの部位に効くストレッチ

　長時間利用するならば、一定のスパンでストレッチをすることも効果的。最後に生活の合間にできるストレッチを紹介します。

　スマホ指は手のひらを上に向けて、腕をまっすぐ前に伸ばして「グー・パー」運動をするのが有用なようだ。

　スマホ肘も同じく腕を伸ばし、反対側の手で関節を掌屈したり背屈するストレッチが効く。

　スマホ首については両手を肩に置き、前から後ろへ肘が大きな円を描くように回すと良い。

＜取材・文／日和下駄　取材協力／オルタスジャパン＞