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せやろがいおじさんが明かす、世界一恥ずかしかったツッコミ「自分の勉強不足がバレた」

ビジネス

自殺がひとつのコンテンツに

せやろがい

――今、社会問題として自殺が増えていて、マスコミの伝え方も問題視されています。

榎森:今って、報道の面で考えると、自殺を何かひとつのコンテンツとして消費しようとしているような傾向がある気がします。この人はなんで自殺したんだろう、こういう理由だろうか、周りの人に聞いてみようとか。個人のケースだけを深堀りして、分かりようもない個人の苦しみを知ろうとしたり。

 現実として今、自殺願望があったり、自殺のリスクを抱えている人たちがいて、彼らが相談する窓口の質、量ともに不足している。まずはここを充実させていく議論に目を向けたほうがいい。そして、自殺ガイドライン的にマズい報道をしているところには「ちょっとおかしいんじゃないか?」と、ツッコんでいく必要があると思います。

――SNSの影響というのはどう考えますか?

榎森:タイムラインって自分で選んだ情報が見られるようで、望んでいない情報とか、今の自分のメンタルに合っていない情報が飛び込んでくるリスクもあります。しんどいときに、自殺とか苦しみみたいなところがセンセーショナルに書かれたものを見たとき、引っ張られるということはあると思います。だから、自分の心がしんどいときには、SNSからは意識的に距離を置くということは、すごく大事なことだと思います。

発信は、伝わらないことを前提に

――SNSの場合は、無作為に投げられる言葉が多いですが、榎森さんは(自分の発言について)「届けるための言葉」と述べています。

榎森:最近はツールがどんどん増えていて、自分なりに思いを伝えるために発信している人が多いと思います。でも僕は、伝わる前提では発信していません。「伝わらないことを前提に」発信したほうがいいと思うんです。

 というのは、伝わらなかったときに、「なんでこいつは分からんねん」とか、他者に対して落ち度を探したり、非を探したりしてしまうから。

「あ、伝わらんかったか。そういうこともあるわな。どう伝えたらよかったのだろう」と、自分の内面に目を向けるほうが大事かなと。そうした意味も含めて、自分の言葉をしっかりチェックすることが大事かなと思って、それは本でも触れています。

――榎森さんは、他の人の意見も取り入れていく姿勢が強い印象です。それは意識的ですか?

榎森:僕は20代中盤くらいまで、自分で見たり、聞いたり、調べたりといったことを全然してきていなかったんです、本当に勉強していない。せやろがいおじさんをやってから、いろんな反応や指摘をいただいたり、教えてもらったりして、ちょっとずついろんなことが分かってきているんです。

 言葉遣いに関しても、この言葉は使ったらあかんとか。もとがゼロなので、受け入れることでちょっとずつ知識が溜まってきているのかもしれません。

せやろがい!ではおさまらない

せやろがい!ではおさまらない

社会問題や政治の話はもちろん、せやろがいおじさんが思うネットや人との関わり方について…全192ページにわたって「せやろがいおじさんが今伝えたいこと」を詰め込んだ1冊

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