仕事を溜めてしまうのは脳のせい?10秒できる「先延ばし撃退法」
年末が近づくにつれ、仕事でも日常でもバタバタと忙しくなる時期がやってきました。ところで、「いつかはやろうと思っているけれど……」と考えているだけで、手をつけていないことはありませんか? 今こそ先延ばしを撃退して、スッキリした状態で新しい年を迎えたいものです。
あなたが、ついつい先延ばししているのはどんなことでしょう? 資格取得のための勉強、企画書の作成、片づけ、健康管理など、挙げたらきりがないかもしれません。
先延ばしを撃退できる「わずかな差」
もしかしたら、先延ばししてしまうのは「自分の能力不足が原因だからどうしようもない」「優柔不断な性格だから仕方ない」と諦めている人もいるのではないでしょうか? しかし、目標実現の専門家として、ビジネスリーダー・経営者・オリンピック選手などをサポートしていく中でわかったことは、先延ばしを続ける人と、先延ばしを撃退できる人との差は、実は「わずか」ということです。
言い換えれば、先延ばししてしまうのはあなたが悪いからではありません。脳の防衛本能なのです。というのも、脳は「変化を嫌う」という防衛本能を持ち、新しいことや難しいことよりも今まで生き延びてきた「現状維持」をよしとします。つまり、脳の防衛反応に打ち勝つこと=先延ばしをなくしていく方法になります。
具体的には、びっくりするくらい「ちょっとずつ」変化し続ければいいのです。脳は、少しずつであれば、変化を受け入れるという性質(脳の可塑性)も持っています。つまり、先延ばしせずに今すぐ着手するためには、「行動のハードルを下げる」ことがポイントなのです。実際、先延ばしせずに行動する人は、最初の「行動」を軽いものにしています。
あなたにとって重要な事柄なのに、つい先延ばししがちな事柄については、最初の1歩からちゃんととりかかろうとせずに「10秒でできる小さく具体的な行動」から気軽にスタートすることがポイントです。
「10秒アクション」で行動が変わる
先延ばしを撃退したいけれど、なかなか一歩が踏み出せないときに、たった10秒で仕事や人生の流れまで変える方法をご紹介します。それが「10秒アクション」です。
もしかしたら「たった10秒で変われるわけがない」「そんなことで先延ばしを撃退できるなら誰も苦労しない」と、思われた方もいるかもしれません。ですが、ここが「鍵」なのです。なぜでしょう?
10秒アクションとは、目標実現のための行動のかたまりのうち、10秒でできるサイズの小さな具体的なミニアクションです。
例えば、「本を読む」ことを先延ばししている人は、「本のはじめにのページを開き、1行読む」ことが10秒アクションになります。「ブログを書く」ことを先延ばししている人は、「パソコンを立ち上げ、1行目を書く」ことが10秒アクションです。