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仕事のパフォーマンスに「ムラがある人」と「ムラがない人」の決定的な違い

学び

 仕事のパフォーマンスに関しては、誰しも一度は頭を悩ませた経験があるのではないでしょうか。新入社員のうちは、いかに速くパフォーマンスを出せるかが求められますが、それ以降は、安定的にパフォーマンスを出し続けることが求められます。

ビジネスマン

※イメージです(以下同じ)

 仕事において、「パフォーマンス」に関する悩みは尽きることはありません。そこで今回は、そんな悩みと上手に付き合い、安定的なパフォーマンスを創出するための秘訣を、人材育成の経験が豊富な株式会社リンクアンドモチベーション取締役の川内正直さんに聞きました。

パフォーマンスに“ムラ”があるのは当たり前

 まずみなさんに知ってもらいたいのは、「パフォーマンスが常に一定な人はいない」ということです。AIとは違って、人のパフォーマンスは必ず落ちる時があります。日本中が「一流」と認めるあのイチロー選手でも、現役時代に複数回のスランプを経験しています。

「なんで自分は不安定なんだ」と悩んだ経験がある人もいるかもしれませんが、パフォーマンスにムラが出てしまうことは、誰にでも起こる、ごく普通のことであるということを、まずは知ってもらいたいです。

 しかし、実際にはパフォーマンスに「ムラがない人」と「ムラがある人」の違いがあると感じてしまうのはなぜでしょうか。私は、パフォーマンスが落ちた時に、すぐに戻せるかどうかの違いだと捉えています

“強い鬼”ほど傷を再生するスピードが速い

鬼

 今大流行中の『鬼滅の刃』で例えると、本書に出てくる“強い鬼”ほど傷を再生するスピードが速いです。傷を負わないようにすること(パフォーマンスが下がらないようにすること)も大事ですが、どれだけ早く回復するかが、強さを分かつポイントとなっているのです

 私はこれまで多くの若手の育成を行ってきました。失敗経験もまだ少ない若手時代は、「自分はできる人間だ」と自分への期待値が高い分、一度パフォーマンスが落ちてしまうと、「こんなはずではない」と思い込み、悪循環からなかなか抜け出すことができず、数日・数ヶ月と低迷してしまう人も多くいます。

 まずは、パフォーマンスが落ちるのは当たり前のことであるという前提に立って、「ムラをなくそう」と考えるのではなく、「ムラがないように見える」状態を目指すことのほうが重要でしょう。

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