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野村證券、新入社員をコールセンター配属。元社員が明かす“決定的な変化”

ビジネス

営業のオンライン化は必須ではない?

営業マン 名刺

※画像はイメージです(以下同じ)

――とはいえ、世の中の流れとしてオンライン、あるいは遠隔での業務に対応しなくてはならないとも思えるのですが。

宋:正直なところ、現在の世の中では特に営業職ではそこまでオンライン化は必須なことではないと思っています。もちろん、商品によって違いはあります。現物であれば、メリットを明確に説明しやすい。オンラインに変わったとしても大きな影響はないと思っています。

 ただ、保険、あるいは証券のようなものは、そもそものしくみが複雑です。それを理解してもらうだけでなく、なぜお客様にとって必要なのかも含めて理解してもらわなくてはならない。それが果たして対面ではないオンラインでどこまでお客様に伝わるのか。難しいのではないかと考えています。

 そういった面でも、コールセンターに新人が配属されて能力が身につくのか、疑問を覚えるのは確かです。

コロナ禍で求められる能力に変化はない

――コロナ禍を受けて、宋さん自身の仕事に変化は訪れたでしょうか。

宋:正直なところ、これまで通りなんです。感染症対策をしなければいけないとか、こまごましたところは変わりました。ただ、以前と同じように対面で話をしていますし、それで納得して契約ももらっています。むしろ、これからオンライン対応が増えていくことによって、従来通り対面で契約を取って来られる人、オフラインで話をできる人の価値が相対的に高まってくるのではないかと考えています。

――顧客の変化も特にない、ということなのでしょうか。

宋:もちろんデジタルネイティブ世代やコロナ下で思春期を過ごしているお子さん、あるいは10代くらいの若者は別でしょう。でも、商品の性質も基本的にこれまでと大きく変わっていませんし、求められているものは変わっていないように思います。世の中の構造が大きく変わったわけではありませんから。

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