コロナ禍でも儲かっている人たち。老舗バイク店、UberEatsドライバーの場合
マッチングアプリで配達員を“遠隔”調達
▼UberEatsドライバー・工藤健児さん(仮名・33歳)
コロナ禍で一気に存在感を増したUberEats(以下、UE)。そこかしこを同社の自転車やバイクが駆け回り、絶好調の様子だ。だが、カネへの野心にあふれているのは、ドライバーたちも同様。
その一人、工藤健児さん(仮名・33歳)は、コロナの直撃を受けて傾いたアパレル店を見限り、今年8月からUberEatsのドライバーに転身。凄腕ネットナンパ師の顔も持つ。
工藤さんは、こうほくそ笑む。
「UEは配達エリアの拡大を進めていますが、ドライバーの数が追いついていません。そこで新規エリアのドライバーを確保するため、UEは既存ドライバーに向けて『◯◯地域のドライバーを紹介してください』というキャンペーンを実施しています。これに応じると紹介料がもらえるんですよ」
コロナ以前では一人を紹介すると1万5000円が発生していたが、いまや大都市での紹介なら2万円。熊本などの地方や新規エリアに至っては2万5000円の大盤振る舞いなのだ。
マッチングアプリで配達員を調達
これを知った直後、工藤さんにひと儲けする名案がひらめいた。
「自分は日頃からマッチングアプリをよく利用しているので、アプリで該当地域の女のコに声をかけ、配達員になってもらおうと思ったんです『絶対儲かる!』という確信しかありませんでしたね」
それから一日30通以上のメッセージを送り、8月は4人、9月は2人の女性を配達員として紹介した。しかも、うち一人は新規エリアの女性だったので、計12万5000円の紹介料を得たという。
「実は、一度UEのバッグを背負ってみたいと思っている女のコは意外に多いんです。根気強く数を打ちまくれば、結構当たりますよ」
くれぐれも、悪用厳禁である。
<取材・文/真島加代・鶉野珠子(清談社)>
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