新型 iPhone12 シリーズで買うべきは?miniは日本人向けか
やや特徴に欠けるiPhone 12
明確な特徴を有していたiPhone 12 mini/Pro/Pro Maxの3モデルに対し、スタンダードモデルのiPhone 12は平均的というか、アピールポイントに欠けている。
iPhone 12のような修飾語なしのナンバリングモデルは、「とりあえず標準性能のiPhoneが欲しい」というユーザーに向けて発売されるのが常である。しかし今回、バッテリー以外の点において、iPhone 12とiPhone 12 miniは同一の性能となった。価格差は約1万円であり、どちらを選ぶかは好みの範疇だ。
強みはべつのところにある。iPhone 12 miniとiPhone 12 Pro Maxの2モデルが「11月6日予約注文開始」としているのに対し、iPhone 12とiPhone 12 Proは「10月16日予約注文開始」となっており、約2週間早く手に入れることができるのだ。したがって、ライトユーザーに“衝動買い”されるのはこのiPhone 12だろう。
いまだ人気のiPhone SE
Apple Storeでの販売が続いている在来モデルについても、比較検討の材料になる。ここからはiPhone SEとiPhone 11を見ていこう。今年4月に4年ぶりのモデルチェンジを遂げたのが、エントリーモデルのiPhone SE(第2世代)だ。
横幅は67.3mmで、iPhone 12 mini登場以前の時点では、現行機として一番「持ちやすい」モデルがiPhone SEだった。これを理由にiPhone SEを選ぶユーザーも少なくなかったが、iPhone 12 miniという選択肢を得たことで情勢は変わりつつある。
「持ちやすい」という理由でiPhone SEを選ぶ必要はなくなったほか、iPhone SEは5Gに対応しておらず、機能面ではiPhone 12シリーズに劣る。とはいえ性能は十分であり、4万4800円〜(税別)という安さが魅力である。だから、たとえば「小中学生の子ども3人にそれぞれスマホを持たせたい」という家庭の場合には、iPhone SEを3台まとめ買いするというのが有力な選択肢になるだろう(ご苦労が偲ばれます)。