親友と彼女がマッチングアプリで浮気。31歳男が謀った復讐劇
知りたくなかった彼女の本音
それは村松さんと彼女のやりとりが記されたLINEでした。
「そこには『今付き合っている彼と結婚することになると思うけど、良いのはお金の面だけで、ブサイクだし遺伝子は残したくない(笑)』と書いてありました」
そもそも浮気自体が許せないこと。その上、相手に戸上さんの親友を選び、さらにはこんな発言まで……。かつて感じたことがないほどの怒りを覚えた戸上さんでしたが、彼女とすぐに縁を切ろうとはしませんでした。
「そのまま結婚の話を進めました。『式場の予約はもう済んでる』と彼女に伝えました。そして、彼女の友人・知人たちに結婚の話が広まったのを見計らって、問い詰めました。『村松と浮気したでしょ?』って。
彼女は最初はしらを切っていましたが、村松から聞いたことを話すと白状しました。僕が仕事が忙しいのが悪いんだと責任をなすりつけるようなことを言ってきましたが、事務的に『婚約は破棄する』と伝えました。式場を予約をしたというのはもちろん嘘でした」
最悪のタイミングで復讐
人からどう見られるかを人一倍気にする彼女にとって、周囲に結婚することを伝えた直後の婚約破棄は、最悪のタイミングでした。
「彼女が破談を僕のせいにするだろうことは読めていました。受付をお願いする予定だった彼女の親友とはLINEのグループになっていたので、事実を説明しておきました」
その後、村松さんの家に彼女が訪れ、なんで浮気したことをバラしたのか、常軌を逸した様子で喚き散らしたそうです。
「結婚を考えていたぐらいなんで本気で彼女のことが好きでしたが、今となっては、とんでもない人間と一緒になろうとしていたんだと思いますね」
村松さんを恨みそうにもなったと言いますが、冷静になって考えると勇気を出して告白してくれたことに感謝しているそうです。この出来事があってから、女性と付き合うのが怖くなってしまいましたが、男同士での絆を再確認できたことが唯一良かった点だとか。
<取材・文/和泉太郎 イラスト/田山佳澄>