セブンが米国で2.2兆円買収劇。コロナ禍で大勝負に出たわけ
買収先でもプライベートブランドを展開
セブンイレブンによると、貸借対照表の健全化という面で、まずはセールスリースバックによって、資産・有利子負債の圧縮を図り、収益性の向上面という面ではセブン-イレブン・インクのプライベートブランドをスピードウェイにも展開することで、収益性シナジーを図っていくとのこと。
当然のことですが、購買量のスケールメリットの拡大、ガソリン共有、物流メリット、出店の最適化も図るようです。
なお、実際にセブン-イレブン・インクは、過去のM&Aでもシナジーを創出することで収益拡大に成功してきました。例えば、2018年1月に1030店舗を取得した店舗チェーン「SUNOCO」ブランドにおいては、店舗改装とフランチャイズ化を進め、営業利益では2018年と比較して、2020年は29.4%増を見込んでいます。
すでに、米国で約9000店舗を所有、2位の約6000店舗とも大きく差をつけているセブン-イレブン・インク。今回スピードウェイを4000店舗近く取得することで、米国コンビニ業界において、一大マンモスチェーンとなることは間違いありません。
<TEXT/小森ほうめい>