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コロナ陽性だった30代記者に起きたこと。「ただの風邪と侮った」

ビジネス

7月19日(日):体調が回復に向かう

体温計

このときは、平熱に戻り安心していた

 朝、目を覚ますと、体温は平熱(36度弱)にまで落ち着いていた。関節の痛み、頭痛、味覚の違和感といった症状もだいぶ和らいでいるように感じられた。

 念のため、病院に診てもらおうと思っていたが、日曜日ということもあり、日中、診てもらえる病院は少なく、病院に行こうと思い立ったころには、診療時間をとうに過ぎていた。仕方なく市販の風邪薬を服用しつつ、自宅で過ごすことにした。

7月20日(月):編集者との打ち合わせ

 この日は午前中、出版社の編集者と打ち合わせの約束があった。体温は、昨日に引き続き平熱。風邪の症状もだいぶ収まってきたこともあって、マスク着用であれば、外出しても問題なしと自分で判断する。しかし、打ち合わせ場所はレストラン。飲食を伴うため、実際にはマスクを外して会話をする時間が大半だった

 午前中の打ち合わせから、その足で総合病院の内科で診てもらうことにした。検温とCTスキャン、問診、解熱剤の処方箋を受け取る。内科の医師によれば、「コロナの心配はない。たとえ感染していても、肺に異常が見られないので、いつも通りの生活で問題ない」とのことだ。

 京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥さんのサイト「山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信」には、「感染しても30~50%では症状が出ない(無症候の割合はもっと高い可能性もある)」「発症しても多くの場合は発熱や咳などの軽症」とあり、コロナの感染者は無症状もしくは軽症というケースも多いようだ。また、そうした無症状者や軽症者が、無自覚のまま他人に感染させてしまう可能性があるという。

 この医師の判断および発言は、本人の身体に問題ないとはいえ、他の人に感染させてしまうリスクに対しては一切考慮していないといえるが、この時ばかりは、入院とならずに通常通りの生活を送れることに安堵感を覚えたのも事実だった。

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