20代後半で会社を辞めて世界一周。帰国早々、転職にも成功できたワケ
国際色豊かなSNSを評価された
面接したほかの会社では「入社しても旅に出るから辞めますじゃ困るけど大丈夫ですか?」などトゲのある言い方をされたり、長旅をしていた私を社会人失格のような目で見ている面接官が多い印象を受けました。
「そういう採用担当者が多いのを承知のうえで旅に出たため、同じ元旅人だった方が経営する会社に雇ってもらうことができたのはすごくラッキーでした」
旅行前まで勤めていた会社での営業成績が常に上位だったことも大きく評価されての採用だったようですが、SNSで仕事が決まったことを報告すると「おめでとう!」などの祝福コメントが殺到。どんな会社なのか聞いてくる人もいたそうで事業内容を説明すると、やけに食いついてくる人もいたといいます。
経営者のSNS仲間から契約をゲット
「そのうちの1人が自分の会社を経営している人で、導入しようか悩んでいたシステムをウチの会社で扱っていること知って、『詳しい話を聞かせてくれ』とスカイプで質問攻めに遭いました。
このときはそれ以上のことはなかったんですけど、3か月ほど経って向こうから『やっぱり導入を前向きに検討したい』って連絡があったんです。すぐに契約がまとまるほど甘くはなかったですが、ウチの会社は海外とも取引があり、正式に受注することができました。途中からは社長に丸投げして任せてしまいましたが、入社から早い段階で貢献することができてよかったです(笑)」
通常のパッケージツアーと違って彼のようなバックパッカー旅行は、普段接点のなさそうな相手とも仲良くなれる可能性があります。それが仕事に活かされるかは結果論ですが、そうしたことを抜きにしても世界中の人たちと出会い、交流できるのはなんともうらやましい限りです。
<取材・文T/トシタカマサ イラスト/もがみやなつき(@onatsu_moga)>
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