オンライン体験ツアーの今後の課題

「実際、これまで25歳から40代のお客様のシェアが高く、多くの方がオンライン体験ツアーに参加いただいていますが、『どこがおすすめで、どこに旅行するのがいいかわからない』という声に対し、HISで提案できるのは現地にいる観光従事者を通じて、おすすめのスポット・食事など、生の声を配信できるのがメリットだと考えています」

　まだまだコロナが収束する時期は見えていない。「いつか現地で逢える、その時まで」と訴求するHISのオンライン体験ツアーは、旅行に携わる全ての人同士の“絆”を紡ぐ取り組みとして、今後も企画していくという。

「オンライン体験ツアーの課題は、どうしても人間の『五感』全てに訴えづらいこと。新たな企画でミャンマーの食とオンラインツアーという形で『食』と『旅』を掛け合わせた体験ツアーが始まりましたが、現地に行かないと味わえない感動や本当の意味での臨場感までは演出できない。一日でも早く、旅に出る楽しさや感動をご提供できるその日まで、オンライン体験ツアー体験を通じて、ウィズ・コロナの新しい旅マエの体験をご提供していけたらと考えています」

＜取材・文・撮影／古田島大介＞