今年、海でのトラブルが多発するかも…『海猿』出演のプロライフセーバーに聞く
会社員とスポーツ選手の「二刀流」に挑戦
3年目はチームを率いるキャプテンとして水難救護に携わる一方、日本代表として国際大会にも初参戦。
その後、大手旅行代理店の株式会社JTBに就職し、「ワールド・オーシャンマンシリーズ」(オーストラリアが主催するプロのアイアンマンレース)にも出場。「世界のレベルの高さや自分自身を高めていく必要性を感じさせられた経験だった」と語る。
競技とビジネスマンの「二刀流」で、レースにも出場していたが、最終的には退職の道を選び、ライフセーバーのプロアスリートとしてのキャリアを歩み始めた。
「2年目に、一番忙しいと言われている支店への配属が決まりました。この部署は、毎日終電で帰るのが当たり前で、競技との両立は厳しかった。どちらも中途半端に続けるわけにもいかないですし、僕自身も海外でのレースを通じて、『強い人へのあこがれ』に溢れていたし、日本にさらにライフセービングを広める必要性を感じたので、退職することになりました」
競技を続けるために、スポンサー探しを強いられたという飯沼さん。日本人初のライフセーバーの「プロ」として活躍する背景には、先輩の誘いによって切り開かれた予期せぬ道があった。
事務所に所属し、映画『海猿』にも出演
「会社に在籍しているときに、『身体にいいことをする』という内容のテレビ番組に出ることになりました。それまでは知られていない存在だったライフセーバーが、この番組をきっかけに徐々に広まりました。雑誌『ターザン』で、理想の体型としてライフセーバーを取り上げていただいたのも、この頃です。
その後はマネジメントオフィスに入りました。もともと俳優のマネージャーをされていた方の事務所だったこともあり、芸能系やドラマなどの仕事が徐々に増えていきましたね。
最初の仕事はテレビ朝日系列のライフセーバーを題材にしたドラマ。その後、昼ドラや何と有名女優さんとのミュージカルの主演舞台もやらせていただきました。
歌や踊りもあって、『嘘だろ!』と思いましたね(笑)。でもとてもいい経験でした。その後、ライフーセーバーにも関連した内容だったということもあり、、映画『海猿』にも出演しました」