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「オンライン商談」で情熱的に話すのはNG。成約につなげるコツ

学び

商談時間はオンラインのほうが短い

 続いて成約した商談の時間を比較してみると、対面では52.7分のところ、オンラインでは46.5分と早々と話が終わっており、全体的に時間が短くなる傾向があるのだ。

「話した内容を文字起こししたところ、オンラインのほうが対面よりも文字数が増えていました。特に売り手側の話が、対面と比べて13%も増加。時間は対面と比べて6分縮まったことから、『中身が詰まった』といえます。

 一方、買い手側が話す割合は、5%程度減少しました。このことから、オンラインでは『短い時間の中で売り手側が多く話す』ことが、成約につながりやすい可能性があります」

画面越しでは表情を読むのが難しい

リモート

「質問の回数を調べたところ、オンライン商談では売り手側からの質問が対面商談と比べて1.8倍に増加。質問が増えた理由のひとつとして『よろしいですか?』『こちらのことはご了承いただいていますか?』などとわざわざ聞く必要があるからだと思われます。

 膝を突き合わせていれば、相槌や表情で相手が自分の話を理解しているかを判断できますが、画面越しではなかなか難しい。つまりオンライン商談では、対面商談に比べて多くの質問項目を準備して臨み、相手の状況やニーズを引き出すトークを行うことが重要です

 対面商談からオンライン商談に切り替わっても成果を出す必要のある営業マンはもちろん、これから実施しようとしているビジネスパーソンにとって参考にしてほしい。

<取材・文/一ノ瀬聡子>

【河野理愛】
コグニティ株式会社 代表取締役。1982年生まれ、徳島県出身。慶應義塾大学総合政策学部卒業。大学在学中の2001年にNPO法人を設立、代表として経営を行う。2005年にソニー株式会社入社、カメラ事業を中心に、経営戦略・商品企画に従事。2011年に株式会社ディー・エヌ・エー入社、ソーシャルゲームの海外展開を担当。2013年、完全在宅勤務制のコグニティ株式会社を設立

webメディアのライター。ビジネスハックやスキルなどを専門家に聞くのが楽しくて仕方がない。読みやすくわかりやすい文章を心がけている

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