慶応院卒エリート「2年目でリストラ部屋行き」を決定づけた“上から目線”
しかし、いざ新部署で周囲を見回すと、集まったメンバーは社内でも問題児扱いされているメンバーばかりだったそうです。
「業務内容も始業から終業までひたすらテレアポ営業。なかば強引に契約書を送りつけて契約させるような業務でした」
配属先の新設部署で、まさかのテレアポ仕事
「最終的には社内の問題児たちと一緒にされて、誰も関わらなくてもとりあえず仕事になる部署においやられてしまったんです。一緒にテレアポをやらされていたのは40を過ぎた、社内でも仕事ができないと噂のおっさん社員。会社から明らかに達成できないような目標を設定され、毎日2人でひたすらテレアポして、目標行かないと詰められるという繰り返しでした」
まさか! エリートの自分がなんと「リストラ部屋」に追いやられてしまったのです。
「本当に気分が萎えましたよ。それこそ会社に行きたくなかったです。でもそれ以上に辛かったのが全く頭を使わない単純労働に院卒の自分がペコペコしながら仕事しているという現実でした。
『何で、大学院まででて、その辺のポンコツにもできる仕事なんか俺してんだろ?』って。そう思ったらもうダメでしたね。すぐに会社辞めることを上司に報告して、有給もあったんで報告してから1週間後には最終出社をしてました」
高学歴ゆえの扱いにくさ? それとも……?
転職後の今、当時を「調子に乗っていた部分もあった」と振り返る岡本さん。
「学歴には自信がありましたし、自分が言っていることも間違ってないと信じてましたから。それ以上に、こんな奴らに舐められたくないという気持ちが強かったと思います」
現在はITベンチャーのスタートアップからヘッドハンティングを受けて事業責任者として働いているそうです。
「転職して正解でしたね。仕事にストレスを感じなくなりましたし、会社の人と話しててもイライラしなくなりました。なんだかんだいっても、前の会社では周囲の学歴コンプレックスもあったんじゃないかなって思ってます(笑)」
取材の終わりに「自分の裁量で仕事ができ、周囲のメンバーも同じような高学歴の集団なので、のびのびと仕事ができるようになった」と笑顔で語っていました。
<取材・文/bizSPA!取材班 イラスト/三澤祐子>