後輩がLINEで出社拒否。自粛明けに「もう出社したくない」という理由は
Gさんの固い意志を変えられるか
その後何度かやり取りをしてGさんの気持ちを変えようとした志摩さんでしたが、Gさんの意志は固く、「辞めたい」「もう行きたくない」の一点張り。志摩さんは上司や同僚にも相談しましたが、Gさんは志摩さん以外からの連絡は一切応じないようにしていました。
「このご時世、とくに出社しなくてもいいのに、【出社を求める会社にはもういたくない』と言われてしまって。辞めて、『もっといいところを探す』と言うんです。Gくんの言い分もわからなくはないのですが、いま辞めても就職が難しい時期ですし、もう少し頑張ってほしくて」
転職が難しい時期であるため考え直すよう伝えると、少し冷静になったようで「もう少し考えてみます」と言ってLINEを終わらせたGさん。その後、連絡がなく心配になった志摩さんはGさんに連絡しますが、しばらくすると、既読すらつかなくなってしまいました。
久しぶりに出社してみると…
ついに在宅勤務終了の日、志摩さんが久しぶりに出社すると、そこにGさんの姿はありません。上司に確認すると同僚たちはもちろん、人事担当のスタッフすらGさんと連絡が取れない状態だと聞かされます。
「僕もこの時点でもう一度LINEを確認してみましたが、やはり既読になっておらず…。ここでブロックされているのだなと気づきました。もう少しいい言葉をかけてあげられたかもしれないと、いろいろ考えてしまいました」
結局その後もGさんとは連絡が取れず、数週間後、会社に退職届が郵送されてきました。連絡を取る手段がなくなってしまった志摩さんは、いまGさんがどこでどうしているのか知ることはできません。
志摩さんは、仕事の仕方や後輩への接し方について考える日々が続いているそうです。
<TEXT/つる>
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