夏場のエアコン手入れ。清掃のプロに聞く「こんな症状が出たら注意」
水漏れには要注意
――そこは素人ではわからない部分ですね。そのほかに「こんな症状が出たら注意」という具体例はありますか?
重岡:家庭用のエアコンって、建物自体の構造だったり、風が強かったりすると、音が鳴っちゃうんです。ただ、ほとんどの場合で問題ないですから、音に関してはそこまで気にしなくていいと思います。
気をつけたほうがいいのは、エアコンの水漏れです。これは、排水部分にホコリが詰まっている証拠なので、清掃業者を呼んでください。その時に必ず「水漏れしています」っていうのも伝えたほうがいいですね。
――業者に依頼したとしても、排水部分を必ずチェックしてくれるわけではないんですね?
重岡:僕自身、エアコンの掃除だけして帰ったら、お客様から「すみません、水漏れしています」と連絡がきて、もう一度見に行った経験があります。改めてエアコンを見てみると、ドレン(水の溜まる部分)の奥のほうにホコリが詰まっていたんです。
原因としては、その日に流したホコリが詰まっている場合もあるし、虫が中に入って、そこにホコリが溜まっている場合もある。いずれにしろ、なんらかの問題でせき止められて水が流れなくなることで、水漏れの現象につながります。けっこうチェックしない人も多いですからね。もし水漏れに気づいていたら、最初に伝えたほうが効率的だと思います。
「カビ」を見つけたら業者に頼むべき
――家庭用のエアコンが壊れる前の症状ってあるんですか?
重岡:いや、家庭用はいきなり壊れますね。ほとんどの場合は、ガス漏れで冷気がこなくなる症状。「あれ? 温度が変わってない」ってなったら、その時が寿命です。だから、真夏に壊れたら大変だと思いますよ。新しいものがくるまでは熱帯夜ですから(笑)。
――うわっ、それは免れたいですね(笑)。ちなみに、エアコンの寿命ってどれくらいなんですか?
重岡:10年くらいでしょうね。メーカーさんが部品を持っているのが20年と言われているので。それ以上になると、部品もないから直すこともできないですしね。
――なるほど。勉強になります。先ほどの水漏れ以外に、「これはプロに頼んだほうがいい」という場所があれば教えてください。
重岡:汚れについて言うと、風向きを変えたりする吹き出しのところの奥をチェックしてみてください。長細いファンが入っていて、それが回って風を送っているんですけど、その部分がカビてしまっていることがあるんです。カビ臭いし、見ればすぐにわかると思います。もしカビていたら、ちょっと素人の方では修復が難しいので、業者に頼んだほうがいいですね。