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学歴ナシ女子が26歳で課長に。上司の信頼を掴む仕事術とは?

学び

 さゆみさんはあっけらかんと話します。

「でも、それが逆に良かったんだと思います。面倒な学閥や上下関係もないし、はじめから誰にも期待されていないし、〇〇大学っぽいねっていう変なレッテルもはられないので臆することなく仕事を進められました」

臆することなく仕事ができた理由

 なぜそこまで“臆することなく”仕事ができたのか、そこには理由があったそうです。

「もともと、仕事がうまくいかなかったら地元に帰ってお見合いしよう、というくらいの感覚だったので背負うものが何もありませんでした。だから『おかしい』と思うことは先輩だろうが部長だろうが堂々と意見していました。仕事を進めるときも『失敗してもいい』『嫌われてもいい』という心意気で自分の意見や主張を必ず入れるようにしていました」

 若手社員が自分の主張を通すのは大変なこと。なぜ実現できたのでしょうか?

「大きい企業なので『守りに入る人が多い』『優等生タイプが多い』というのは人事の人が新人研修でも度々言っていました。そんな環境だったから重宝されたのかもしれません」

 さゆみさんは続けます。

「何でも意見する反面、若手として任された雑務や飲み会幹事の仕事は絶対に手を抜かないようにしていました。あいさつ・報連相は徹底。メールは即レス、書類の提出期日は死守することを心がけました。

 企画や仕事の細かいミスは絶対にしないように何度も自分で提出資料を確認します。そうすることで『口だけの生意気な若手』ではなく『信頼できる若手』になります。質はその後からついてきました」

ただの「生意気な若手」にはならない

課長出世

 押さえるところはきちんと押さえる、これが評価されるポイントなのでしょう。

「自分の通っていた大学が大好きだったので、正直学歴コンプレックスはありません。でも『良い大学を自慢しているだけの人には負けたくない』っていう競争心はありましたね。見えないところで誰よりも努力している自負もあります」

 最後にさゆみさんは力強い言葉を残してくれました。

「まっとうな会社であれば、実力で評価してくれると思います。というかそうではない会社はいつか傾くと思うので早めに見切りをつけたほうがいいと思います」

 彼女のキャリアはまだまだ輝かしく続いていきそうです。

<TEXT/瀧戸詠未 イラスト/三澤祐子>

フリーライター。教育、ビジネスを中心に記事を執筆中。お酒と食べ歩きとひとり旅が趣味

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