トイレットペーパーを買うのは恥ずかしい?マツキヨ「PB商品」ヒットの秘訣
「消費者の期待を一歩先行く」発想が大事
数あるmatsukiyoの中でも「エナジードリンク」や「トイレットペーパー」などは、ヒット商品として知られている。これらの商品はどのような背景から生まれたのだろうか。
「PBを出しても、消費者に手に取ってもらえないと意味がありません。『マツキヨに行って楽しかった』『マツキヨに行けば、面白いモノが売っている』といったことを感じてもらう必要がありました。社内でさまざまな議論をしていくなかで、エナジードリンクを開発することになりました。
ただ、普通に出しても既存のエナジードリンクに負けてしまいます。そこで、美味しさはもちろん、成分含有量の多さや缶色と液色のギャップ、液色からイメージする味と実際の味とのギャップなど、思わずSNSでシェアをしたくなるようなユニークな展開をしたところ、Twitterで大きな反響を呼びました」
トイレットペーパーを持ち歩くのが恥ずかしい
「トイレットペーパーにしても『持ち歩くのが恥ずかしい』という消費者のインサイトを参考に、持ち帰るのが楽しくなるような、デザインを入れることに。『ショッピングバッグ』や『ラジカセ』のプリントをパッケージに入れたことで、結果的には世界的権威のあるデザイン賞をいただき、大きな話題を生むきっかけになった。
商品の機能面だけでなく、マツキヨに行くと面白いものが売っている、マツキヨに行くと楽しいと思っていただける商品開発ができたことで、ヒットに繋がったと考えています」
エナジードリンクやトイレットペーパーは、基本的にはどこの小売店でも手に入れることができる。一方で、matsukiyoの世界観やブランドは「消費者の期待を一歩先行く」発想のもとで作られている。真新しさもさることながら、消費者の「驚き」や「喜び」といった独自の付加価値を提供できていることが、ヒット商品となった所以なのだろう。