「警察官をクビになった」著者に聞く、壮絶ないじめ体験から立ち直るまで
次回作は悪徳商法に切り込みたい
――警察学校の退職後、職を転々としつつ「自分は果たして必要とされているのか」と葛藤する姿も描かれていましたが、今は、その気持ちを払拭できたのでしょうか?
ハルオサン:紆余曲折あり、今は何も仕事がない状態ですが、先日、ツイッターで正直にそのことをつぶやいたら「note」で90件もの投げ銭をいただいたんですよ。コメント欄でも「応援していますよ」「ゆっくりでいいので次回作を期待しています」と声を目にして、必要とされているというか、これからも続けていきたいというモチベーションになりました。
――読者の方々にも支えられながら、最後に、今後描いてみたい作品像を教えてください。
ハルオサン:書きたいテーマは色々とあるのですが、高額なインセンティブで人を釣っている「労働マルチ」の危険性を訴えられる作品を手がけたいです。僕自身も過去に関わった経験があり「月収30万円・学歴不問・アットホームな会社」と謳いながら、上位の人間のみに搾取されるような悪徳商法に斬り込んでみたい気持ちがあります。
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赤裸々に半生を振り返ってくれたハルオサンの思いは、日々の理不尽さに悩む人たちの背中をきっと押してくれるはず。漫画『警察官をクビになった話』をはじめ、今後の活動にも期待したいところです。
<取材・文/カネコシュウヘイ>