「警察官をクビになった」著者に聞く、壮絶ないじめ体験から立ち直るまで
応援してくれる人がいるから続けられる
――人生に対して、ある意味では自暴自棄になった反動から始まったんですね。
ハルオサン:気持ちとしては「社会的自殺」というか。今も変わらないですけど、破滅衝動が強いからいつ死んでもかまわないし、どこか「誰かが終わらせてくれないかな」と思ってるんですよ。きっかけは何でもいいので、身の回りが「どうしようもなくなれ」という考えが頭をよぎる瞬間も多々あります。
――自身の辛らつな経験を赤裸々に綴るブログも評判を得ていますが、ユーザーからの反響をどう受け止めていますか?
ハルオサン:ありがたい反面、僕自身は「有名になりたい」という強い欲はないんですよ。ただ、警察学校を辞めさせられてから「周りの期待に応えよう」とする気持ちが、大きくなっていったのかもしれません。誰かに「やってほしい」とか「頑張って」と言われると、どうしても応えたくなってしまうというか。
ブログも正直、注目されるのは面倒臭いし、疲れると思うんですけど、応援してくれる人がいるから続けているんです。今も変わらないですね。
脅迫のようなメッセージが来ることも
――実際の感想を受けて、記憶に残っているユーザーさんからの言葉はありますか?
ハルオサン:メールを受け取ることも多く「自分もイジメで苦しい思いをしていました」とか「社会で上手く行きませんでした」と嘆く声や、「ハルオサンもこれから幸せになってください」といった励ましがよく届きます。
一方で、警察学校の内容に対しては脅迫めいた意見もあり……。覚えているのは「警察を馬鹿にするな」とか「当時の同期の代わりにお前をボコボコにしてやりたい」と、ときには実名で告発するかのようなメッセージが来たこともありました。
――さまざまな声が寄せられる中で、自分を応援してくれている方々にはどんなイメージがありますか?
ハルオサン:世の中に何かしらの矛盾を抱えている方が多いと思うんですよ。自分はこうなりたいという理想は誰もが持っているはずですが、現実とのギャップに挟まれているとか。誰かを憎んでもないしうらんでもいないけど、中途半端な毎日の中でどこか虚無感に苛まれている人たちのような気がします。