区役所職員がコロナ対応で悲痛な叫び「自死者が出てもおかしくない」
「役所で自死者が出てもおかしくない」
膨大な電話対応に追われるなかで、精神的に追い詰められることもあるといい、吉井さんは「このままでは、役所で自死者が出てもおかしくない」と訴えます。
「ぼく自身は暴言を吐かれたりしたことはないですが、問い合わせてきた人たちの言葉の端々から『区の職員は区民に奉仕して当たり前』のような意識を感じます。“お客様は神様だ”みたいな。ぼくらは仕事だからやるしかないのですが、ふと、『公務員のことは誰も心配してくれないんだな』と虚しくなります。
区民のみなさんも大変な中でそれぞれの生活を維持するのに必死なのは、ぼくも同じなのでわかります。でも、国や東京都などの大きなところに言えない文句が、僕ら行政の末端に来るわけで、それに毎日対峙するのは想像以上にキツいんです……」
緊急事態宣言に伴う休業要請などで、ただでさえ厳しい状況にさらされている人が多い昨今。区民の声が切実だからこそ、対応する職員への負担は相当なものとなっているようです。そんな彼らへのフォローの必要性も今、問われるべきなのかもしれません。
<取材・文/鴨居理子>
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