経営者とうまく付き合う方法。花王がモデルの実名小説にヒントが
経営を成り立たせる要素のひとつ
経営を成り立たせる力は伝統や合理性に取って代わられる。そのため、たとえカリスマ経営者と意気投合していても、会社に官僚制化の流れが来た途端に、カリスマ経営者もろとも自分も追放されるかもしれない。
こうした事態を乗り越えていくには、「カリスマ経営者その人」とのつきあい方を考えるのではなく、「カリスマ経営者という現象一般」とのつきあい方を考える必要がある。
だから、カリスマ経営者とつきあっていくには、このカリスマが創業期や再建期(第二の創業期)において必須であること、やがてカリスマ不要の時期が来ること、を知っておく必要がある。
朝令暮改や一見気まぐれに見える行動を、こうして一歩引いた目で理解するよう努めることが、カリスマ経営者とうまく付き合う方法である。『男たちの経営』は、そんなことを我々に教えてくれる。
<TEXT/岩尾俊兵>