家電量販店の休憩室で見たものは…?女性派遣社員がギョッとした理由
大手のITメーカーや携帯電話会社では、入社後の新人は会社の製品を取り扱っている家電量販店や携帯電話ショップに店舗研修へ出向くことがほぼ必ずあります。たしかに、現場の生の声を聞くという意味では非常に有意義なこの研修。しかし、いざ現場に行ってみたら、思っていたイメージと180度違ったなんて話もしばしば。
今回は大手ITメーカーに勤務している女性社員が体験したエピソードを紹介します。並木裕子さん(仮名・26歳)は外資系のITメーカーに勤務するエリート社員。数か国語に精通し、バリバリ仕事をこなすことで上司からも、非常に厚い信頼を勝ち取っています。
エリート女子が家電量販店で研修
そんな彼女は新人の頃も同期に一目置かれる特別な存在。当然、研修でも結果を出し続け、いよいよ新人研修の総仕上げである店舗研修にも、意気揚々と臨んだそうです。
「店舗研修は実業務にはあまり直結はしないかもしれませんが、だからといって手を抜くつもりは毛頭ありませんでした。上司から高い評価をもらっておけば今後の希望配属にも必ず有利に働くと考えていたからです。研修の初日はかなり高いモチベーションで向かったのを覚えています。今思うと、店舗の販売員の方たちも私があまりに元気なので少し面食らっていた気がします」
その宣言通り販売員の方が驚くほど熱心に仕事に取り組んだ並木さん。メーカー担当として事前に製品の知識をしっかりと仕入れていったため、販売員からお客様まで頼りにされていたようです。
こうして順調に仕事をこなし休憩の時間がやってきた彼女は、売り場担当に一声をかけ、事前に聞いていた地下の休憩室に向かったそうです。ほっと一息つけると思いきや、そこで彼女が見たのは家電量販店の意外な実状でした。
休憩室の雰囲気に驚きの連続だった
「店舗の地下へ降り、教えてもらった休憩室へ入ったのですが、まずその雰囲気の重さに驚かされました。休憩室はテーブルとイスしかない殺風景な大部屋で、テーブルごとに各メーカーから派遣された方たちがグループをつくり、別に禁止されているわけでもないのにみなさん無言で黙々と食事をしていました。
おまけに私は、休憩室に知り合いもおらず、ひっそりとした気分で隅っこの椅子に座って寂しく食事をしました。休憩中なのに全然落ち着かなくて、私が行った店舗だけかもしれませんが、まるで刑務所に収監されたばかりの新入りの気分でした」
接客販売のバックオフィスなんてこんなものという気もしますが……。未経験の彼女にとっては驚きの連続だったようです。