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年商10億円の“フリーランスの王”に聞く就活論「頭が悪い人ほど大手企業に行く」

ビジネス

これからは頭が悪い人ほど「大手」に入る

――ベンチャーと大手って、それぞれどんな人が向いていると思いますか?

株本:あえて過激な言い方をすると、これから「頭の悪い人ほど大手企業に入り、頭がいい人ほどベンチャー企業に行く」世界になると思います。

 僕の実感としてベンチャーはごちゃ混ぜなんです。どこも拾ってくれないような人材が入ってくることもあるし、それなりの高学歴が経験と人脈を身につけてから、独立して稼ぐやり方もある。

 大手企業は業界1、2位のトップオブトップなら優秀な人材もいるし、先々まで安定しているし、そのままそこに残っても手堅く稼げると思います。

 ただ、業界3位以下の中堅企業に入社してしまったら、その会社が今後も生き残れるかどうかは怪しいです。安定もないし給料も低い、キャリアも実績も人脈もつかないと思います。

 だから最も頭がいい就活生は安定と手堅さが保証された大手のトップオブトップ、2番目に頭のいい人はベンチャー、3番目の人は大手の中堅に行って、4番目以下はサヨナラです、努力してください。

絶対に行かないほうがいい業界

テレビ

――「年収チャンネル」でいろいろな業界の人の話を聞いていますが、今絶対に行かないほうがいい業界ってあったりするんですか?

株本:衰退産業は行かないほうがいいでしょうね。具体的に今だと、「出版」「テレビ」「銀行」とか。その会社がどうとかではなく、業界として縮んでいるところです。流れるプールを逆流するのは超大変じゃないですか。

――逆に、成長産業ってIT系以外にありますか?

株本:う~ん、やっぱりIT一択……いや、大手企業のトップオブトップかITかの2択ですね(笑)。これからの時代は「IT」「会計」「英語」って言われています。だから、それを身に着けておくといいかもしれません。

 会計っていうのは、今後事業継承とかでM&Aが盛んになるから、そのとき絶対的に必要になる。

 昨今では、地方の企業で「経営は健全でも後継者がいなくて、どうするか?」みたいなやり取りも増えてきています。企業買収やM&Aというと、ニッポン放送買収問題や村上ファンドのような「乗っ取り屋」のイメージが強いですが、今は世間の抵抗感も当時ほどではないと思います。

<取材・文/鈴木旭 撮影/詠シルバー祐真>

【株本祐己】
StockSun株式会社代表取締役。1990年生まれ。学生時代にベンチャー企業で新規事業の立ち上げを経験。新卒入社したベンチャーからコンサルティングファームに転職し、その後フリーランスとして独立

フリーランスの編集/ライター。元バンドマン、放送作家くずれ。エンタメ全般が好き。特にお笑い芸人をリスペクトしている。個人サイト「不滅のライティング・ブルース」更新中

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