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本業以外に月66万円の副収入!税理士が人気YouTuberになったワケ

コラム

YouTube収益は月66万円。何に使う?

動画 YouTube

――今の時期(取材は3月上旬)は確定申告で忙しい感じですか?

大河内:2020年はご存知の通り、コロナウイルス影響で確定申告の期限が伸びたので、こうして取材も受けられている状況です(笑)。僕の分身というか、ポリシーを受け継げる人がいたら雇いたいとは考えてます。既存のクライアントを大切にしつつ、新しいクライアントを増やせるので。

 でも、今はマス層(※金融資産3000万円未満の世帯のこと)に発信するほうが、日本全体にとって有益じゃないかと考えています。クライアントの対応は他の税理士でもできる仕事なので、YouTubeで「税金を義務教育に入れよう」といった主張をしています。

――現在、YouTubeのチャンネル登録者数が12万人。収益は動画でも報告してて、2月は66万円と。人によっては本業の税理士報酬に匹敵する金額になりそうです。収益は何に使いますか?

大河内:発信活動への再投資ですね。僕がやってみたいのは、全国の小中学校をまわって税金の教育をすることなんです。それを交通費だけいただけたら全国どこにも行けるようなチャレンジをしたいと思っています。

 知識が必要なところに届けたいけど、それは僕一人じゃ無理なんです。だから声を大きくして、後に続く若い税理士にも伝播(でんぱ)するように頑張っていきたいです。

 YouTube以外にも情報を届ける術はたくさんあるし、休校で時間のある子も多いですから。YouTubeを見て学んでほしいし、僕の本は漫画メインなので10歳程度で自発的に読んでいる子もいます。

広告収入0円でも発信を続ける

――仮にYouTubeの収益がなくなったらどうします?

大河内:広告がなくなっても絶対にやめないですね。収益0円でも続けます。単純に稼ごうと思ったら企業案件の問い合わせもめちゃくちゃ来てるので、タイアップすればいいんです。

 でも基本オファーは受けていないのは僕自身が使ってないサービスを、安易に皆さんにおすすめできないから。信頼されないと情報は届かないので、その点は気をつけてます。もし僕が突然企業案件の動画を投稿しはじめたら「ああ、こいつ金に困ってるんだな」と思ってください(笑)。

<取材・文/栗林篤 撮影/詠シルバー祐真>

【大河内薫(おおこうち・かおる)】
税理士。株式会社ArtBiz代表取締役。日本大学芸術学部卒。Twitter:@k_art_u。「税知識をカジュアルに」をモットーに、YouTubeやTwitterで一般向けに税知識を発信。日本では稀な芸術学部出身の税理士として、クリエイターや芸術・芸能系のクライアントに特化。夢は税教育を義務教育に導入すること。YouTube「大河内薫の税金チャンネル」は登録12万人超。著書に『お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!』(SANCTUARY BOOKS)

元IT企業のサラリーマン。株主優待と家賃収入で細々と暮らすフリーライター。著書に『サラリーマンのままで副業1000万円』がある

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