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仕事を我慢してはいけない。「ビジネス賢人」に聞く、嫌なことの辞め方

暮らし

「やめること」を選ぶ基準とは?

「嫌なことをやめる」ことへの捉え方に世代間の隔たりがあると話すのは、ビジネス書のヒットを連発する実業家の北野唯我氏。

「平成以降は楽しみながら自分の好きな方法で稼ぐことが主流。しかし戦時中の『欲しがりません勝つまでは』に始まり、昭和に生きた人は犠牲が多かった世代。彼らを親に持ち、『英雄の旅』を深層心理に埋め込まれたアラフォー世代は、なかなか嫌なことをやめられません」

嫌なことをやめて生きる

北野唯我氏

 そこで北野氏は「やめるべきこと」の新たな選定基準を提案する。

「アクションには、要か不要かの横軸と、自己肯定感を高めるかそうでないかの縦軸があると僕は思っています。例えば女性のネイルのように、必要性がなくても自己肯定感を高めることであれば、やめなくていいと思う。真にやめるべきは必要性もなく、自己肯定感も高められない事柄です」

 その際も「やめ方の工夫」が必要となる。

「例えば、会社を辞めたいと悩む場合。AかBかで迷うときはどっちも選ぶべきではなく、そこにはB’が存在します。B’を生み出せば、Aの良さもBの懸念点も解消できます」(北野氏)

 残業や出世、さらには会社など嫌なことを我慢し、幸福度や生産性を下げている場合ではない。栄光を掴めないとわかった今だからこそ、嫌なことの正しいやめ方を身につける必要があるのだ。

【足達大和】
NLPトレーナー。大手OA機器メーカーの営業マンを経て、20年前からNLPの指導に携わる。数々の心理療法に精通し、5000回以上の研修を実施

【北野唯我】
実業家。博報堂などを経てハイクラス人材ポータルサイトを運営するワンキャリアに参画。『分断を生むエジソン』(講談社)など著書多数

<取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/にしやま>

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