接骨院／鍼灸院なら大丈夫？

　接骨院、鍼灸院なら国家資格を持った人によって保険適用で治療が受けられるため、「安心安全でお財布にも優しい！」と思ったあなた。ここに大きな落とし穴があります。接骨院、鍼灸院のそれぞれで保険が適用される症状に指定があります。

　接骨院だと「骨折／脱臼／捻挫／打撲／挫傷（肉離れ）」の5つ。鍼灸院だと「神経痛／リウマチ／頚腕症候群／五十肩／腰痛症／頸椎捻挫後遺症」の6つに限られます。もし腰痛で接骨院や鍼灸院にかかっても、これらに該当しなければ治療を受けられなかったり、保険適用外とみなされて全額自費治療（10割負担）になったりします。

　あなたの腰痛が保険適用になるものなのかをきっちりと見極めてもらった上で治療を受けていく必要があります。

保険適用外ならば「運動療法」も

　あなたの腰痛が保険適用ならば接骨院や鍼灸院に通うのもアリでしょう。しかし、保険適用外とみなされたら、高額の医療費を支払いながら治療を受けることになります。もちろん治療を受けることは改善に近づく方法ではありますが、思い切って運動療法に切り替えてみるのはいかがでしょうか？

　現代人、とくにデスクワーカーの腰痛の大半が腰部周辺の筋肉が弱くなっていたり固くなっていたりすることが原因です。そこで腰や背中、下半身などの筋肉を目一杯動かすことのできるスポーツジムでリハビリ的なトレーニングをしても改善されるパターンが多いです。

　今では私のように医療国家資格を持ちながらスポーツジムで運動指導をする人が増えています。正しい知識とノウハウを持ったトレーナーと一緒に動きの悪い部分を運動で改善できれば自費治療と同等か場合によっては割安で症状を改善できる可能性もありますし、もし運動療法で改善できないものであれば適切な機関を紹介してくれるはずです。

　あなたの腰痛はなにがベストなのか。正しい選択は「どれが良いか」ではなく、「あなたの腰痛症状の改善がどの場所に適しているか」です。それぞれの良さをしっかり理解して選んでください。

＜TEXT／ヒラガコージ＞