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タワマンパーティで女性を品定め。弟が呆れる、兄のこじれた恋愛事情

暮らし

タワマンパーティを開いて、結婚相手探し

「とりわけ恋愛に対する考え方が180度変わっていました。今までは、1人の女性を大切にして、長く付き合うタイプだったのですが、久しぶりに食事をしたら『港区にあるタワーマンションを賃貸で借りて一人で暮らしている』『そこに何人も女性を招き入れている』と話してきたのです」

 東京に戻ってきたKさんは、これまでの女性に不自由していた地方での時間を取り戻すかのように、背が高くて、スタイルが良い女性に固執。知人のマスコミ関係者やモデルの卵たちに声をかけ、週に何度も、自分が住むタワマンでホームパーティを開催します。

 そこで気に入った女性を「夜景が綺麗だから」と改めて呼び出し、最上階のパーティルームで口説いているそうです。

「わざわざパーティルームを借りるのは、夜景という切り札が使えるのと、女性の正しい身長を把握するため。飲食店だと靴を脱がないので、ハイヒールやシークレットシューズで背を高く見せる女の子がいるからだそうです。ただ、もともと女性経験が多いほうではないので、あまりうまくいってないみたいで……」

弟の恋人を「パッとしない」と鼻で笑う

タワマン

「僕としては、兄貴がどんな人を好きになろうが勝手にしろって感じです。ただ、この前、正月の親戚の集まりで『結婚相手は背が高い女性に限るよ。だって、オレってブサイクでチビだから』と言い出して、親戚一同みんなドン引きさせていました。しかもその直後、その場にいた僕の恋人を『ぱっとしないオンナだ』と鼻で笑ったんです。さすがに許せなくて『彼女の悪口を言うなら絶交だ』と言いました。そしたら、『理想は高ければ高いほうがいい』と、開き直ってきたんです」

 清隆さんは思わず手が出そうになりましたが、彼女の「私は全然、気にしていないから。あまり気にしないで」の一言に、我に返ります。しかし、Kさんの恋愛持論語りは止まりません。その場で聞いた話を一部挙げると「自宅マンションを使うのは、飲食店に比べ安く抑えられるから」「パーティルームの夜景は、お金がかからない最高のデート」「家に泊まったら朝食を作ってもらい、料理の手際の良さや、後片付けなど家事をチェックする」など……。

 清隆さんは呆れ顔でこう語ります。

「兄貴は理想が高すぎるので、結局どの女の子もダメだと切り捨てているそうです。それにしても、いまだに彼女が1人もできないのって不自然ですよね。そもそも兄貴のホームパーティに参加している女性たちは、誰も兄貴を狙っているのではなく、他のマスコミ関係者やモデルの男性が目当てな気がするんです」

 どんなに性格が変わってしまっても、兄は兄。そんなKさんに、清隆さんは「もし本当にそうだとすると、だんだん兄貴が気の毒になってきました。早く現実を見てほしい」と本音をぽろり。今でも兄弟関係は複雑なようです。

― 特集・兄弟姉妹のトホホな話 ―

<取材・文/夏目かをる イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。『週刊朝日』『日刊ゲンダイ』「DANRO」「現代ビジネス」などで執筆。
Twitter:@7moonr

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