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非リア充の男子、忘年会で「コスプレ姿」を披露して最悪のオチに

学び

私服では絶対に合わせないような代物を

 嬉しそうに仮装について語る坂井さんですが、会場にたどり着いてみると、思わぬ事態が発生しており、困惑してしまったそうです。

「その場にはすでにKISSのメンバーが4人揃っていたんです。『KISSって何人編成のバンドだっけ?』と一瞬パニックになりかけましたが、誰かしらの伝達ミスで1人分多く発注してしまったんだろうなと思いました。

 しかしいずれにせよ他のメンバーは本格的なコスプレ姿なのに、自分はビートルズのTシャツに白塗り……。周囲には『こいつ、誰だよ…』っていう空気が漂っていました」

 いたたまれなくなった坂井さん。「これは、マリリン・マンソン(顔を白塗りにしたアメリカ人歌手)なんだ」と言い張って、その場を切り抜けようとします。しかし、最後まで状況は好転しませんでした。

ピカチュウの着ぐるみでステージから落下

仮装宴会

 悲壮な表情を浮かべる坂井さんですが、不屈の精神で翌年も仮装で臨んだそうです。

「仮装のテーマは『リゾート』。今度こそ他のメンバーとの被りを避けるため、ピカチュウの着ぐるみを着ることにしました。『リゾートなのにピカチュウかよ』って突っ込まれたくて……。

 会場に着くと、当然ながらサングラスにアロハシャツ姿の同僚が多く、僕の格好は明らかに会場で浮きまくりでした。思わずヤケになってはしゃいでいたら、照明が落ちていたこともあって足元が悪く、ステージから落下してしまったんです。幸いにも軽症で済んだのですが、ピカチュウの着ぐるみのまま病院送りにでもなっていたら、末代までの笑いものですよね……」

 根がマジメなせいか、まだまだ“パリピ”にはほど遠い坂井さん。今年の忘年会こそリベンジを誓っているそうですが、果たしてどうなることやら。陰ながら健闘を祈りたいと思います。

特集・忘年会にまつわるエトセトラ

<TEXT/池守りぜね イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

出版社や、web媒体の編集を経て、フリーライターに。趣味は子供と一緒にプロレス観戦。ライブハウスに通い続けて四半世紀以上。家族で音楽フェスに行くのが幸せ

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