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忘年会の予約を忘れた…若手の失敗に先輩がとった行動は?

学び

駅チカ、大人数可で探してみるも…

 大庭さんはAさんに「なぜ、なにもしていなかったのか」と尋ねると、Aさんは「特に何も指示されなかったので、まだ大丈夫かと思っていました」と謝るばかり。

 実はAさんは学生時代を含めて、飲み会の幹事になったことが一度もなく、「忘年会も数日前に予約すれば問題ない」と考えていたそうです。

「それからは大慌てで私とAと2人で、グルメ情報サイトを開いて『駅チカ』『大人数可』『日本酒飲み放題』『予算四千円』などの条件に当てはまるお店を片っ端から連絡を入れていきました。10件以上連絡しても空きが見つからなかったときは、私もAも泣きそうになりましたね(笑)」

 それでもなんとか大衆居酒屋の空きを見つけられたので、最悪の事態は免れたといいます。ただ、忘年会では上司にあたる会社役員からチクリと言われたとか。

先輩社員が管理不足を問われる事態に

乾杯

「お前はもう少し人の使い方が上手だと思った、と酔った上司に言われたときは、さすがにガックリしましたね。会社の全員は気を使ってくれていたのですが、やはり思うところはあっただろうなと感じました」

 会社の忘年会の幹事も仕事のひとつであるなら、後輩幹事の進捗管理をできなかったのは、たしかに「先輩の責任」かもしれません。

「Aに案件を振るときは、いつも細かく作業内容を指示していました。けれど、忘年会では『幹事を任せた』としか言わなかったのです。もう一歩踏み込んで、お店の条件やお店の候補を挙げる期日などを伝えておけば、Aはきちんと幹事をこなしてくれたでしょう」

 そのかいあってか、翌年の忘年会では、大庭さんとAさんは汚名返上のために1か月以上前に会場候補を視察し、条件に合う最高のお店を予約。会社の人たちの評価は上々だったいいます。

 若手社員の幹事としての働きぶりの評価は意外なところで、前任の先輩社員にも返ってくるケースもあります。先輩社員は、初幹事の後輩には目を光らせておいて損はないでしょう。

特集・忘年会にまつわるエトセトラ

<TEXT/藤冨啓之 イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

WEBコンテンツ制作会社「もっとグッド」代表取締役。ライター集団「ライティングパートナーズ」の主宰も務める。オウンドメディアのコンサルティングのほか、ビジネス・社会分野のライターとしても活動

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