洗脳、性被害も…私が体験した“ブラック就活塾”の最悪な実態
塾長の巧みな洗脳テクニック
今となれば、確かになぁと思い当たる節が多々あるのですが、塾長Tは就活生から求心力を得るためにさまざまな“洗脳テクニック”を駆使していました。
例えば何か自分の意見を言ったあとは必ず全体に「どう思う?」と同意を求めるなど。塾長Tはガタイも良く、時折怒号を飛ばす人間だったので、みんなは実際には思ってなくても「Yes」というしかない環境でした。その徹底ぶりはすさまじかったです。まるで軍隊のごとく……。
これにより塾長Tはどんなグレーなことをやらかしても就活生たちの「Yes」という同意を得た、という「事実」を積み上げていったのです。
就活生たちは次第に、「塾長Tの言うことは絶対」という空気感に慣れ始めていました(裏ではめちゃくちゃ悪口を言っていましたが……)。ただ、そんな洗脳空間が次第にエスカレートし、さも当たり前かのように塾長Tの犯罪行為が行われ始めたのです。
女子就活生が受けた卑劣な行為
入塾していた複数の女子大生が塾長Tによる「性的被害」に遭いました。
彼女たちは日々の洗脳空間や、就活という人生の一大イベントへの重圧、または高額な塾代を親に払ってもらったから迷惑はかけられないなど、さまざまな理由により、甘んじて塾長Tのそれを受け入れなければならない状況でした。
ひとり、またひとりと女の子が辞めていったのは記憶に鮮明です。私自身当時を思い出すと非常に心苦しくなります。巧みに洗脳空間を作り出す塾長に対し、当時の私にはそれらの事件を防ぐことはできませんでした。