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“ただ会って話を聞く”だけの26歳女性に、依頼が殺到する理由

暮らし

人それぞれの“人生のハイライト”を楽しむ

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話を聞くときは「常に“素”の状態で接している」と語る

――そもそもはレンタル彼女の経験から派生した、現在の活動。当時と比べて、味わっている違いはありますか?

よもぎ:まず、女性が依頼してくれるというのは大きな違いですね。それに加え、レンタル彼女時代は相手へ「プラスを与える」ことを意識していましたが、話を聞く人は「マイナスを受け入れる」ことが圧倒的に多いなと、とても感じています。もちろんポップで楽しい話もたくさんあるんですけどね! それぞれの人にある“人生のハイライト”を味わっている感覚があります。会社員としての仕事で「疲れた」と思っても、夜に依頼が入っていると「あと少しだから頑張ろう」と思えたりします(笑)。

――自分なりに思っている“レンタル話を聞く人”ならではのやりがいはどこでしょうか?

よもぎ:「そんな見方があったのか」と視野が広がるところでしょうか。私は子供の頃から本が好きなのですが、読書に近い感覚があるかもしれません。そこは本当に、レンタル彼女時代から変わっていない思いでもあって、人の話を聞いてみると「自分の視野は狭い」と痛感させられるんですよ。だから私は“話を聞く人”に徹底するために、相手に対して基本的にはアドバイスもしないし、話をさえぎらずに途中で違和感があっても、まずは最後まで聞こうと心がけていて、相手のすべてを吸収しようと思っていますね。

――最後に、話を聞いてほしいけど……とためらっている人に向けて、メッセージをお願いします。

よもぎ:自分の中で溜め込んでいることも、きっと誰かに話すだけで少し楽になれるし、気持ちが整理されると思うんです。以前、就職活動の内定先えらびで悶々としていた学生さんのお話を聞いたことがあるのですが、その方は「家族や友人に話すと、先入観から同じような答えしか得られない気がして」と言い、第三者である私の元へ話をしに来てくれたんです。自分の思うことを声に出し、私という第三者に説明することで自分の考え、自分の問題点を改めて認識でき、私と話すことで問題が解決したわけではないけれど、とてもスッキリしてくれていました。

 なので、周りに話しにくいことがあるとき、自分の気持ちを整理したくなったとき、最終手段として私を選択肢に入れてみてください!と言いたいところですが、今は依頼が多すぎてなかなか全員の方の対応が出来ておりません。なので、ちょっとした運試しだと思って気軽にDMしてみてください!

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 インタビュー当日も「夜には依頼が入っているんですよ」と笑顔で話してくれたよもぎちゃん。今日もどこかでまた、彼女に気持ちを打ち明けることで救われている人がきっといるはずです。

<取材・文・撮影/カネコシュウヘイ>

フリーの取材記者。編集者、デザイナー。アイドルやエンタメ、サブカルが得意分野。現場主義。私立恵比寿中学、BABYMETAL、さくら学院、ハロプロ(アンジュルム、Juice=Juice、カンガル)が核。拙著『BABYMETAL追っかけ日記』(鉄人社)。Twitterは@sorao17

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