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『ガキの使い』放送作家・高須光聖氏、ネットでお笑いの「時代が戻って来てる」

暮らし

YouTubeチャンネルに「時代が戻って来てる」

高須光聖

――現在、お笑い第7世代と呼ばれる若手芸人が活躍する一方で、テレビではなくネット上で話題になる芸人も少なくありません。

高須:霜降り(明星)とかみたいな“お笑い芸人”もいますけど、これからは『アメトーーク!』の「○○芸人」が現実化していく気がします。面白いことを言う芸人は一定数いるなかで、きっと自分の得意分野だったり、いままでにない実験的なところでやったりしたほうが可能性もあるでしょうからね。

――芸人やタレントと同じように、YouTubeチャンネルで活躍する放送作家も増えています。

高須:僕の感覚のなかでは、時代が戻って来てるなって。昔は、青島幸男さんとか永六輔さん、大橋巨泉さんみたいに裏方が表に出るっていうのがテレビだった。それは映画とか小説家っていうオーソリティ(権威)のあるものに対して、テレビっていう自由にやっていい場ができたからだと思うんです。

 いまはテレビがオーソリティになって、ネットで個人が自由に配信できる時代。YouTubeの作家は最近の傾向だし、頑張ってるなと思う反面、自分がど真ん中に出てやればいいのにって思うところもありますね。

小説執筆の依頼は5年前からあった

おわりもん

8月に上梓した初の小説『おわりもん』(幻冬舎)

――2008年6月に公開されたショートムービー『賽ノ目坂』では、脚本・監督を担当。念願の監督デビューだったと思いますが、その後に映画を撮られていないのはなぜ?

高須:テレビCMは撮らせてもらったりはしましたけど、やっぱり映画って撮影もそうだし、そのあいだの時間も割かなくちゃいけない。時間的に無理だと思ったんです。放送作家で映画監督の福田雄一は、ほぼ作家の仕事を辞めてそっちに行きましたからね。それほど腹くくらないとできない、本当に撮りたいものがあれば、そのときにやろうとは思ってます。

――今年8月に時代小説『おわりもん』を上梓されました。この物語を書こうと思われたきっかけは?

高須:もともと5年くらい前に幻冬舎さんの方から「小説書きませんか」というお話を頂いたんですど、「無理です、書けません」ってお断りしてたんです。僕なんかが書くのは、小説家の方にも失礼な気もしましたし。ただ、定期的にお話する機会はあって「ショートムービー面白かったんですけど、主人公の2人が捕まった背景を本にしましょうよ」と言われたので「それなら書けるか」と腰を上げた感じです。

おわりもん

おわりもん

ダウンタウン、ウッチャンナンチャン、ナイティナイン……多くの煌めく才能と数々のヒット作を生み出してきた著者が挑む、究極の人間讃美の物語。

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