Twitterに囚われている人の特徴。プチ炎上しまくる人気ラッパーが斬る
Twitterでカチンときてしまったら
ダースレイダー:現代はストレス社会と言われて、常にピリピリした空気が流れています。何か言われるんじゃないか、みんなが自分のことを見ているのではないか、自分の発言に対してこう思っているんじゃないかな……とか。こういう不安はSNSの世界で特に顕著で、僕はある種の“神経症”だと思っています。
僕も気をつけないといけないんだけど、すぐに相手を言い負かしたくなってしまう、論破したくなってしまう、みたいな。これは、誰かの発言に勝手にカチンときている“神経症的な反応”です。何か言われる不安を埋め合わせるために、強い言葉で相手を罵倒してラクになった気になっているけど、結局何も変わっていないからまたそれを繰り返すという、良くない状況。
僕がそういう人たちに、必ず「お幸せに」と言っているのは結構本当で「今カチンとなっているのはお辛いでしょう。なんか怒っちゃって、その状態しんどいでしょ?」と。単なる反応に対して、いちいち言い合うのはまったく意味のないことですからね。
もし、Twitterで「アイツが俺を馬鹿にしている!!」って思ったなら、リアルな友達に言ってみればいいと思う。「そんなわけないじゃん、どうしたの? ポテチでも食え」って話になって、回復に向かうことができると思う。
人間の本質は、リアルよりもTwitterにある
ダースレイダー:プロインタビュアーの吉田豪さんがツイートしていて、すごく共感したんですが、「“Twitterでは荒ぶってひどいことも言うけど、対面では腰が低くていい人”的な意見をよく聞くが、その人の本質は実はTwitter側にある」と。そうなんですよね。
人間っていうのは、人と会っているときは状況への適応力があるから敬語を使ったり、自制することができる。SNSではその自制やブレーキの必要が無いように勘違いしてしまう人が多い。でも、あるんですよ。見られているわけだから。
僕の場合はルールがあって、ひどいことを言ってくる人が公人や政治家、あるいはテレビのコメンテーターとか、社会設計の責任を持っている人だったら、批判的なことは全然言うようにしている。会ったことがなくてもね。
なぜならそういう覚悟を持ってその職業を選んだ人だから。政治家は尊敬すべき覚悟をもってその職業になったという前提にいるので、会ったこともないのに、言います。
そういうときの口調はあえて紳士的にしています。人によっては癪(しゃく)に障るかもしれないけど、ケンカするつもりで来た人は紳士的な対応されると「えっ」ていう反応になる。その状態は相手にとって恥ずかしい状態だと思うから、気づいてもらうためにわざと紳士的な対応をしています。
Twitterに囚われている人の特徴
ダースレイダー:ゲームをやっているという感覚がないから、自分がコントローラーを握っていることを忘れてしまっているんでしょう。自分がゲームの中に入っちゃって、本当はコントロールしていたはずなのに、ゲームのキャラにそのままなっちゃう。
人間の心理、あるいは認知っていうのは、そういうふうになりやすいってのは学ばないといけない。誰でもそうなるから、つどつどブレーキをかけて、「俺って今この中の人? それともコントロールを握ってる外側の人?」かどうか、その視点を確認するタイミングを持っていないと簡単に没入してしまうんです。
延々とTwitterで議論している人は囚われちゃっている人。だから「なんですぐに返信しないんだ」とか言ったりする。人はお風呂にも行くしご飯も食べるのに、それを忘れちゃってる。
いきなり「答えろ」って言ってくる人もそう。会ったこともない人に「〇〇に対して答えろ」って言って、答えてもらえるなんてどんだけ甘い考えをしているの? って。