真夏の仮設トイレが臭すぎ…現場仕事の大問題を、笑ってすませる上司にイラッ
最近は衛生的、かつ清潔なユニットが増えてきた仮設トイレ。しかし、その一方で不潔なトイレがまだ多くあるのも事実です。特に夏場は一段と臭いがキツく、中に入るのをためらいたくなることもあるはずです。
建設会社で働く岡野達臣さん(仮名・31歳)は工事現場の現場監督という仕事柄、普段から仮設トイレを使用することが多いとか。
クサすぎて息を止めて用を足す
「ちょっとやそっとの臭いや汚さはまだ我慢できる」と話しますが、数年前の山奥の工事現場にあった仮設トイレは、そんな彼でさえも我慢できる代物ではなかったといいます。
「アンモニア臭です。1週間のお盆休みが明けて、久々に現場に行ったら小便臭いなんて生易しいレベルではなく、目が痛くなるほどでした。ツンとしたあの独特な刺激臭がしばらく鼻の奥に残るため、そこで用を足すときは息を止めて使ってたくらいです」
たかがアンニモアと思われるかもしれませんが、一定以上の濃度だと呼吸困難に目の角膜炎、肺出血や肺浮腫などの中毒症状を起こすこともあるれっきとした危険物。この仮設トイレでは強烈な目や鼻への刺激臭があったという時点で、一般的なトイレのアンモニア濃度よりも高かったことが容易に想像できます。
「山奥の現場ですが環境への配慮もあり、昔なら見て見ぬフリをしたかもしれませんが今は立小便もコンプライアンス的にNG。とはいえ、息を止めて使うほどの強烈なニオイのため、『立小便をするな!』とも言えず黙認していました。
ですが、蚊がそこらじゅうに飛んでいるような場所で、用を足す間に刺されている方も何人もいました。そのため、車で10分ほど行ったところにある公衆トイレの利用を許可せざる得ませんでした」
窮状を訴えるも会社は理解せず
当然、現場の作業員たちからは大ブーイング。公衆トイレを利用すれば往復20分以上もかかりますし、作業にも遅れが生じます。
「建設現場ではトイレ問題って結構重要で、仮設トイレが汚いとそれだけで作業員の方たちにとってはストレスなんです。このときは毎日のように『なんとかしてくれ!』といわれましたが、私は謝ることしかできませんでした。仮設トイレのリース会社に問い合わせても交換用の新しいユニットを設置するのに早くても1週間かかると言われたからです。けど、そんなに待てる状況ではなく、現場の雰囲気も悪くなっていました。もはやこれ以上現場の方々に我慢を強いらせることはできませんでした」
そこで会社の上司に相談。岡野さんは仮設トイレをすぐ設置しに来てくれるほかのリース会社に手配したい旨を伝えましたが、「事情はわかったけど、業者を変えるのは上の判断が必要」と言われてしまいます。
「以前から何度か説明はしていたのですが、深刻には捉えていないようでした。だから、『だったらこっちに来て確認してください!』と訴えました。実際にあのトイレを体験してもらうのが一番だと思ったんです」
翌日、上司の指示で同じ部署の先輩社員が現場に来ると、さっそく問題の仮説トイレに案内。中に入ると、ものの数秒で飛び出してきて、「アカン、これはダメなやつだ」と一言。その場ですぐ上司に連絡し、その場で別業者への仮設トイレ手配を認めてもらったそうです。