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上司に「早く帰れよ」と言われても…NGな対応は?<上司語のホンネ>

コラム

Q3「(職場で)早く帰れよ」

上司の本音③「帰る前に、仕事は終わらせろよ」

 正規の就業時間が過ぎ、残業の時間帯に突入してしばらく経過した頃、上司が退社する用意をしながら、部下たちにこんな言葉を投げかけることが、しばしばある。

 そこで、「あーこれで帰れる」と安心し、いきなり帰り支度を始めるのは、絶対にNGだ。それでは、上司がまだ残っているからという理由で、仕事をしているフリをしていたのが見え見えで、確実に上司の心証を悪くする。

 仮にあなたには、その日に終わらせるべき仕事がもうなかったとしても、切りのいいところまで仕事をして帰ります、というフリをしなければならない。

 では、あなたに本当はその日のうちに終わらせるべき仕事があった場合はどうだろう。そんな時は、たとえ上司から「早く帰れよ」と言われても、その仕事を終わらせてから帰るべきだ。上司も心の中では、あなたがそうすることを望んでいる。

 上司は、上から、残業時間を減らすように言われている手前、ある種のアリバイ作りとして、この言葉を吐いているに過ぎない。

 本当は、みんなに遅くまで仕事されると困るなどという考えはほとんどなく、みんなに早く帰られてしまい、業務が滞っては困ると思っている。上司にとっては自分の部署の業績が第一であり、部下を早く帰宅させることは二の次なのだ。

Q4「キミ、最近評判悪いよ」

上司

上司の本音④「これは、最後の警告だ」

 上司と2人きりの時に、上司の口からこの言葉が出て来たら、覚悟が必要だ。あなたが「どんな評判ですか?」と聞き返して、「いやあ、キミ、モテるんだって」などと軽い会話で返してくれたら傷は浅い。

 しかし、あなたに、評判が悪いという言葉に特に思い当たるフシがないのに、上司がこんな言葉を吐いたのなら覚悟が必要だ。

 この言葉は、上司はあなたの仕事ぶりに対し相当に不満を募らせている、いや、“鬱憤が溜って、爆発しかかっている”、ことを意味する。

 普段、個々の業務については細かく注意しているはずなのに、一向に進歩がない。上司は、あなたのことをそう見ている。その事を自分の意見として伝えず、わざわざ悪い噂などという第三者の声にすり替えて伝えるが、サラリーマン上司の特徴だ。

 こんなことを言われたら、あなたは薄皮一枚で繋がっている状態だと認識しなければならない。

 おそらく、上司はこの言葉を吐いた後で、最後のチャンスとして、あなたに何かミッションをふってくるはずだ。あなたには、そのミッションを必死でやり遂げる他に道はない。

 もし、あなたが態度を改めなければ、次に待っているものは……。上司はあなたの人格を攻撃しながら、鬱憤を爆発させることだろう。

<取材・文/櫻田進ノ介(@kojiro_1975)>

サラリーマン研究所 所長、大企業の企業カルチャーに精通。大阪生まれ、東京大学工学部卒、同大学工学系大学院修士課程修了、大手ビジネス系出版社の編集委員を経て、フリーに

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