職場の先輩からのウザLINEに恐怖…「誰といるの?」と後輩女子に粘着
勘違い? 毎日、彼氏づらのLINEが
食事後のLINEでは絵文字たっぷりのAさんでしたが、翌日出社して顔を合わせると普段通り。やはり前日のLINEは酔っていただけだったのだと解釈していましたが……ここから前田さんの苦悩が始まります。
「その夜帰ったら、Aさんから『もう家に着いた?』『ご飯は食べた?』など、連続でLINEが来たんです。食事をするまではそんなLINE一度も送って来たことがなかったので、かなり違和感がありました。でも先輩を無視するわけにもいかないので、きちんと返信していました」
初めは軽い世間話が増えた程度でしたが、日を追うごとにAさんからのLINEの回数は増え、内容もまるで彼女に送るようなものに変化していったそうです。
「ある休日に友達と遊んでいたらAさんからLINEが来ていたんです。でもすぐには気づかなくて。レストランに入ってスマホをチェックしたら、最初のLINEから2時間近く経っていたんです。最初は『今日は何しているの?』という内容だったのですが、返信がないことにだんだんイライラしてきたのか『どこにいるの?』『誰といるの?』など10通以上のLINEが。ぞっとして、思わずスマホの電源を切ってしまいました」
前田さんはその後も毎日送られてくるAさんからの“彼氏づらLINE”によって、徐々に職場でも顔を合わせるのが苦痛になってしまいました。
先輩が異動し、ほっとしたのもつかの間
AさんとのLINEで疲弊していた前田さんは、ある日、女性の上司から声をかけられたそう。
「その上司も入社当時から良くしてくれた方で、最近私の様子がおかしいのに気付き、心配して声をかけてくれたんです。それまで誰にも相談出来ず一人で悩んでいたので、緊張の糸が切れて泣きながらその上司に今までのことをすべて話してしまいました」
事態を重く見た上司は、人事に掛け合いAさんを前田さんのいる部署と直接関わることのない他部署へ異動させてくれたのです。
Aさんと顔を合わせることもなくなった前田さんは、思い切ってAさんのLINEをブロックし、充実した毎日を取り戻します。しかし、それもつかの間――。
全く知らないアカウントから「久しぶり」
「Aさんが部署異動してから1か月くらい経ったある日、全く知らないLINEのアカウントから『久しぶり』という内容のメッセージが送られてきました。最初は間違いだと思い無視していたのですが、実はそれがAさんの新しいアカウントだったんです。驚きと恐怖でその日は何も手につかなくなりました」
まるでストーカーのように前田さんに執着しLINEを送ってくるAさん。このままではいけないと思った前田さんは、Aさんを異動させてくれた女性上司にもう一度相談し、Aさんと3人で話す機会を設けました。
はっきりと前田さんの口から好意がないことやLINEが迷惑だと伝えると、Aさんはうなだれた様子で最終的には「分かりました」と納得し、その後はLINEが送られてくることもなく平和に過ごしているそうです。
<取材・文/つる>